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1992 年度 実績報告書

ミリメーター周期長のマイクロウイグラーを用いる遠赤外FELの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650045
研究機関関西大学

研究代表者

大東 延久  関西大学, 工学部, 教授 (20067549)

研究分担者 綱脇 恵章  大阪産業大学, 工学部, 教授 (90030056)
高井 正弘  関西大学, 工学部, 助教授 (50067609)
キーワード自由電子レーザー / FEL / ウイグラー / アンジュレーター
研究概要

本研究課題「ミリメーター周期長のマイクロウイグラーを用いる遠赤外FELの開発研究」における重要課題はマイクロウイグラーの開発であり、その中で最も困難なことは漏れ磁場を如何に少くするかである。そこで本年度行った研究は、その漏れ磁場を最小にする構造としての1周期3極形コアタイプヘリカルマイクロウイグラーの開発研究であった。これを試験するマイクロアンジュレーター構造体の製作が遅れたため、全体として計画が後にずれた。この構造体は、磁束の流れとその絶対値をテストするための3倍拡大ウイグラーであり、これにより漏れ磁場を把握し、本目的のマイクロウイグラー開発のための基礎資料を得るためのものである。
完成したマイクロアンジュレーター構造体の概括的な測定では、漏れ磁場の推測値を用いた磁気回路による計算の556Gに対して実測値は300Gであった。これにより本目的のマイクロウイグラーでは、コイルの起磁力1800ATn(=200A×9Tn)を2倍にする、即ちコイルの巻数を18Tnにすれば、磁場強度5KGのヘリカルマイクロウイグラー(周期長6.6mm)が実現出来ることが明らかになった。困難な漏れ磁場の推測が、このマイクロアンジュレーター構造体により明確にすることが出来、本目的のマイクロウイグラーの開発が現実の物となった。
アメリカMIT研究所では、コアタイプ平面マイクロウイグラーを提案しているが、これによるその後の報告はない。これに対し、本研究のコアタイプヘリカルマイクロウイグラーは、1周期3極形の場合には漏れ磁場を最小に出来る独特の構造であり、実際のFELに使用出来る見通しがついた。これについては、本年3月31日、日本物理学会年会に報告し、また8月にオランダで開かれるFEL国際会議にも発表する予定である。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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