研究課題/領域番号 |
04650076
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
倉茂 道夫 岩手大学, 工学部, 教授 (20005416)
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研究分担者 |
今井 和郎 岩手大学, 工学部, 助手 (70113850)
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キーワード | 多孔質材 / セルフコンシステントモデル / 有効弾性係数 / トーチュオシティー / シミュレーション / ランダムパッキング / ランダムネットワーク / バネ定数 |
研究概要 |
本年度は、焼結多孔質材の(1)有効弾性係数と(2)トーチュオシティー(流体と固体の質量カップリングを支配する空孔の形状・曲がりくねり具合を表わす幾何学的パラメータ)に焦点を絞り、そのミクロ構造とマクロ特性を理解するため、以下の研究を行った。 [1]有効弾性係数について 1.Hill-Budianski-Wuの静的セルフコンシステント理論と応力波散乱に基づくBerrymanの動的セルフコンシステントモデルにより、焼結材の有効弾性係数の評価を行った。両理論による結果は、空げき率が大きくなると、大きく異なり、特に空げき率が41%以上になると、前者による有効弾性係数はゼロになり、実験結果を比較的良く表わしている様である。しかし、空げき形状については実際のものとは大きく異なり、次項のシミュレーションが必要であることが分った。 2.ランダムパッキングに基づくシミュレーションの方法を、まず、二次元モデルで検討した。すなわち、(1)微小円板の2次元ランダムパッキングの計算機シミュレーション(2)微小円板ペアの3自由度バネ定数のFEMによる解析(3)3自由度バネの2次元ランダムネットワークの応答解析を行い(4)計算のアルゴリズムやモデリングの妥当性を検討した。また、パソコンによるシミュレーションを可能にするため、計算の高速化のための改良を行った。 [2]トーチュオシティーについて 1.従来のトーチュオシティーの評価式の流体力学的検討を行った。問題点の抽出はできたが、新しい微視構造パラメータの提案には成功していない。 2.実験的に、第2圧縮波の位相速度から、トーチュオシティーを求め、データの蓄積を行った。
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