研究課題/領域番号 |
04650084
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松本 英治 京都大学, 工学部, 助教授 (30093313)
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研究分担者 |
元木 信弥 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (40221626)
柴田 俊忍 京都大学, 工学部, 教授 (40025929)
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キーワード | 音弾性 / 磁気音弾性 / 応力測定 / 非破壊評価 / 磁性体 / 超音波 / 磁気弾性 / 磁気ひずみ |
研究概要 |
研究代表者らが提唱してきた磁気音弾性法をさらに発展させて、より実用的な応力測定法や非磁性材料にも応用できる応力測定法を開発することが主要な目的であった。 1.電磁場を利用した材料の不均質性、応力分布などの測定法の開発 適当な磁場を加えることにより単一の超音波の音速変化からでも、平面応力の測定が可能であることを示した。例えば、炭素鋼の焼きばめ円板に異なる2種類の磁場を加えて、縦波の音速差から平面応力を決定して、理論値とよく一致することを確かめた。従来の音弾性法では、垂直に入射する縦波および2種類の横波の音速差を用いる必要があり、測定系の複雑さや誤差の累積などから実用的でなかったが、この磁気音弾性法は、簡便な装置で精度がよい平面応力測定が可能であることが分かった。 2.磁性材料の精密な構成式の確立 磁場下の超音波の音速変化に対して、塑性変形の寄与と磁気音弾性効果による寄与が分離できることを明らかにした。これにより、より強い応力下の材料に対しても磁気音弾性法が適用できることが分かった。また、回転磁化や磁場の速度変化による効果などを含む強磁性材料の構成式を提唱して実験により検証した。 3.電磁場を利用した音弾性法(電磁音弾性法)を確立する。 磁気音弾性法を非磁性材料にも応用できるように拡張するための理論的な研究をおこなった。圧電効果や焦電効果が超音波の速度変化(音弾性効果)におよぼす影響を考慮にいれて、従来よりも精密な応力に関する情報がえられることが分かった。しかし、実験により検証するまでには到らず、今後の課題として残された。
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