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1992 年度 実績報告書

回転ディフューザ内の流れに関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650164
研究機関東京電機大学

研究代表者

児山 秀晴  東京電機大学, 工学部, 教授 (90120112)

キーワード回転ディフューザ / コリオリカ / 二次流れ / 安定効果 / 不安定効果
研究概要

高性能の流体機械の設計を目標とした実機の半径流形羽根車を用いた実験において、平均速度や圧力分布は羽根流路形状やその入口および出口条件により微妙に変化する。種々の形状の羽根車を用いた実験結果は、羽根車内の流れにコリオリ(Coriolis)力が作用し、羽根壁面上の境界層と関連して複雑な内部流れが発生することを明らかにしている。
本研究では、実機の羽根形状に対応した入口が低縦横比のデイフューザを回転させ、レイノルズ数、コリオリ力と慣性力の割合を表す無次元量(回転パラメータ)およびディフューザ開き角を実験パラメータとし、熱線流速計による時間平均速度の三次元測定および壁面静圧および流路内静圧分布の測定より、以下の点を明らかにした。
1)ディフューザの上下壁面上の境界層内に回転方向の二次流れが発生する。この二次流れにより、圧力側境界層内で上下壁方向への流れが誘起され、境界層の発達が抑制される。逆に、負圧側境界層内では、上下壁面からの二次流れにより促進される。これらの傾向は、回転角速度の増加とともに顕著になり、ついには、十分に発達した減速した境界層が、逆圧力勾配、二次流れおよび安定効果の相乗効果により負圧側からのみ剥離する。それに対して、二次流れおよび不安定効果の相乗効果により圧力側から剥離することはない。
2)負圧側から剥離したフローパターンは、二次流れおよび安定効果の相乗効果により安定である。剥離が生じた後の回転角速度の変化は、デイフューザ高さ中央における側壁間速度分布および乱れ値分布にほとんど影響しない。流れは、圧力側のジェット、負圧側のウエークおよびそれらの間のせん断流領域からなる。
3)せん断流領域の乱れ値は、同じ開き角において、回転角速度の増加とともに減少する。これは、安定効果によって乱流せん断応力の生成が抑制されたためと思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.S.Koyama, K.Uchikawa & H.H.Nigim: "Effects of Coriolis Force on Flow in Rotating Diffusers." Proc.4th ISROMAC, Begell House Inc. Publishers. 378-387 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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