研究課題/領域番号 |
04650194
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 信輔 九州大学, 工学部, 教授 (80037738)
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研究分担者 |
川野 英昭 九州大学, 工学部, 助手 (30037915)
花田 邦彦 九州大学, 工学部, 助手 (30037874)
村瀬 英一 九州大学, 工学部, 助教授 (60150504)
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キーワード | スワール / 遠心加速度 / 点火 / 希薄燃焼 / 火炎成層化 / 消炎 |
研究概要 |
予混合気を用いる火花点火機関では初期火炎の発生位置も重要な因子であるがスワールを利用することで対流運動による火炎挙動の制御を実現できれば最適燃焼のための積極的制御を行うことが可能となる。スワールを利用することは、乱れの生成と保持による燃焼促進に寄与するが反面熱損失を増加させる。しかし適度な熱損失で高温部生成を避けNOx低減をはかることも可能である。燃焼室壁面での火炎の消滅を遅らせて燃焼促進をはかることができれば高効率燃焼の実現が可能となる。これは一般に燃焼室中央で点火すれば実現できるが、スワールの回転速度が大き過ぎると半径方向へ伝播する火炎が減速し、場合によっては消炎することもある。また偏心位置で点火した場合にも遠心加速度によって火炎は対流運動で燃焼室中央へ移動し、そこから半径方向へ広がることになり、中央点火と同様な過程をたどる。このような現象は遠心加速度の影響だけを分離して調べる剛体渦燃焼装置による実験によって明らかになった。中心対称火炎の減速・消炎について火炎の性質を変えた実験から影響因子を明らかにすると同時に、火炎発達に伴って現われる相対流れについて解析し、火炎域と未焼域に回転速度差が生じることを実験的理論的に明らかにした。また、火炎塊の対流運動と火炎の広がりと関係して、スワールによる火炎伝播阻害の傾向が火炎発生位置によって異なることからその条件について検討した。その結果、消炎限界に対する燃焼の速さとスワール回転速度の間にある種の相似関係があることを明らかにした。さらに、燃焼圧力解析とともに火炎発生方法、火炎発生位置個数点火のエネルギーなど、スワール中での火炎挙動のアクティブ制御について多角的検討を行っている。
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