研究課題/領域番号 |
04650208
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高木 敏行 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (20197065)
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研究分担者 |
裘 進浩 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (60241585)
谷 順二 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30006192)
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キーワード | マイクロ領域 / 電磁機械連成 / ダイナミックス / マイクロマシン / 強磁場 / 振動 / 磁気剛性 / 磁気減衰 |
研究概要 |
本研究は、マイクロ領域で生じる電場、磁場と弾性場の連成現象についてダイナミックスという観点に注目し、その線形及び非線形現象を解明しシミュレーション技術を開発することを目的としている。本研究で対象とするマイクロ領域とは、現在、盛んに研究開発が進められているマイクロマシン、マイクロセンサー、マイクロアクチュエータ、マイクロエネルギー源等のミリからミクロン程度の微小構造体の大きさを指している。 本研究により、微小構造体で生じる可能性のある磁気剛性(電磁気的な作用によって生じる剛性の減少)、磁気粘性(電磁場中で振動することによって生じる振動を減衰または増長させる効果)を明らかにし、定量的予測が可能になると考える。 平成4年度においては、マイクロ領域で重要となる電磁機械連成現象のうち、特に磁場中での導体に生じる磁気粘性減衰効果について実験及びモデリングを進めた。 MMD法(モード別磁気減衰評価法)を開発し、磁場中で導体が弾性振動する場合の磁気減衰係数を評価することが可能となった。これにより、強磁場中での導体板の振動挙動を簡便に評価することができる。この方法を用いて、境界条件、材料定数が変化した場合の磁気粘性減衰効果を定量的に評価できることを示した。 強磁場中では、磁場の影響を受けることなく変形を測定することが困難である。平成4年度に最大8テスラまでの磁場の中での変位、歪の測定法について検討し、測定が可能となることを確認した。また、強磁体薄板の強磁場中での振動特性を測定し、磁気剛性効果により固有振動数が変化すること、また、磁気粘性減衰係数が磁場とともに変化することを実験的に明らかにした。
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