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1992 年度 実績報告書

分散形単純適応制御系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650223
研究機関熊本大学

研究代表者

岩井 善太  熊本大学, 工学部, 教授 (40026109)

研究分担者 水本 郁朗  熊本大学, 工学部, 助手 (30239256)
堂園 浩  熊本大学, 工学部, 講師 (00217613)
キーワード適応制御 / 分散制御 / 分散適応制御 / 大規模系 / 単純適応制御 / 振動制御 / 多入出力系
研究概要

大規模系に対する適応制御系の実現は適応制御アルゴリズムの複雑さから見て、現状ではほとんど不可能に近いといえる。本研究においては、それを分散形適応制御方式で解決することを目指し、特に、その適応アルゴリズムが簡単である単純適応制御手法(SAC)と分散形制御手法とを結合させて、大規模系に対しても実用的に適用可能な分散形単純適応制御系の研究を行った。
1.理論的成果. 分散形単純適応制御系を構成した場合における、制御系の安定性について証明を行い、分散形制御系の安定性に関し構造上の制約を与える、Mマトリクス条件、またはレンジ条件の成立を前提とすれば、分散形単純適応制御系の安定性が保証されることを示した。また、この結果はシミュレーションによっても確認されており、外乱及び寄生要素の存在下でも極めて制御性能のよい制御系が、多入力多出力系に対して構成可能なことが確認された。以上の成果は計測自動制御学会論文集28巻9号に論文として掲載されている。また、この結果は国際的にも評価され、1993年7月オーストラリアで開催される第12回国際自動制御連盟(IFAC)世界大会における講演論文として採択されている。なお、本研究に関連して、単純適応制御系設計手法についてもいくつかの成果を公表している。
2.具体例による検討. 研究目的として、多自由度振動制御システムへの応用を挙げていたが、基本的な実験装置作製を終了し、分散形単純適応制御系による制振実験を行っている段階である。現在の所、極めて良好な結果が得られており、その結果の一部は平成5年7月に日本機械学会ダイナミックス・デザインカンファレンス及び11月にAsia-Pacific Vibration Conference 1993で発表を予定している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 岩井 善太: "単純適応制御手法による分散適応制御" 計測自動制御学会論文集. 28. 1052-1060 (1992)

  • [文献書誌] 岩井 善太: "微分動作導入による多入出力単純適応制御系の応答改善の検討" 計測自動制御学会論文集. 28. 771-773 (1992)

  • [文献書誌] 岩井 善太: "微分動作付加による単純適応制御系の応答改善とそのDDサーボ系による検討" 日本機械学会論文集(C編). 58. 2644-2649 (1992)

  • [文献書誌] 岩井 善太: "Robust and Simple Adaptive Control Systems" International Journal of Control. 55. 1453-1470 (1992)

  • [文献書誌] 日野 満司: "単純適応制御法による能動制振" 日本機械学会論文集(C編). 58. 1034-1040 (1992)

  • [文献書誌] 水本 郁朗: "多入出力系の単純適応制御" 計測自動制御学会論文集. 29. 159-168 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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