研究概要 |
1.高性能インパルス用デジタルレコーダの開発 10ビット、サンプリングレート、200MS/s,レコード長256Kワードの一般用デジタルレコーダの性能改善を進め、IEC規格1083-1(インパルス試験に用いるデジタルレコーダ)に完全に合格するインパルス電圧・電流測定用デジタルレコーダを開発した。その性能は下記のとおりである。 (1)積分非直線性:フルスケールの±0.2 %以下(規格値±0.5%以下) (2)内部ノイズ:同上 ±0.08%以下(規格値±0.4%以下) (3)リップル:同上 ±0.03%以下(規格値±0.4%以下) (4)微分非直線性:0.5W_0(平均ロードビン巾)(規格値0.8W_0以下) 2.校正用基準パルス発生器の開発 水銀接点リレーおよび抵抗とコンデンサよりなり、IEC規格を満足する高精度校正用基準パルス発生器を開発した。発生波形は雷インパルス電圧(0.84/60μs)とその裁断波、および開閉インパルス電圧(20/4,000μs)である。 3.デジタルレコーダのインパルス高精度測定法の研究 デジタルレコーダの内部ノイズがインパルス測定に及ぼす影響について検討し、波高値、波頭長、波尾長測定誤差を最小に抑えるための補正法を明らかとした。 4.高精度インパルス電圧・電流基準測定システムの開発 上記インパルス用デジタルレコーダと平成3年度科研費などにより研究した基準分圧器・分流器と組合わせて、IEC規格に合格する精度±1%の高精度インパルス電圧・電流規準測定システムを開発した。
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