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1992 年度 実績報告書

MIMトンネルダイオード水素ガスセンサーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650256
研究機関山形大学

研究代表者

奥山 克郎  山形大学, 工学部, 教授 (70007011)

研究分担者 神戸 士郎  山形大学, 工学部, 助手 (20211188)
大嶋 重利  山形大学, 工学部, 助教授 (40124557)
キーワードMIMトンネルダイオード / 水素ガスセンサ / パラジウムMIMダイオード
研究概要

パラジウム(Pd)薄膜に水素ガスが吸着すると仕事関数が変化する。この現象に注目し、Pd-Al_2O_3-Al MIM(Metal Insulator Metal)ダイオードを作成し、水素ガスセンサーとしての動作特性を調べた。
1.MIMダイオードの作成:MIMダイオードの作成は、科研費の補助により購入した真空蒸着装置を用いて行った。ガラス基板上にアルミニウムストライプを蒸着後、空気中自然酸化により約60A^^・のAl_2O_3を形成し、対向電極としてPdを100〜500A^^・の厚さに蒸着した。素子の面積は4mm^2である。 2,水素ガスへの応答:真空中でMIMダイオードのV-1特性を測定した後、0.01Torrの水素ガスを導入したところ、電流値は時間とともに増大し、約20分で飽和して、電流変化率は500%に達した。水素ガスを排気すると、素子電流は減少し、数時間後に水素導入前のV-1特性に戻った。 3.酸素および窒素ガスへの応答:酸素または窒素ガスに対してもPd-MIMダイオードはわずかに応答したが、電流変化率は、水素ガスに比べ10分の1以下であった。 4.水素ガスセンサとしての評価:Pd-MIMダイオードは水素ガスに選択的に高感度に応答し、感度の点からは十分水素ガスセンサとして動作することがわかった。問題は、水素ガスをパージした時の応答の立ち下がり時間が長いことである。解決策としては基板にヒータを組み込み、瞬時的に加熱し、水素ガスをPdから急速排除することであろう。これを今後の課題として取組みたい。
尚、研究結果の一部は、平成4年秋の応物学会、応物学会東北支部講演会で発表し、現在 Appl.Phys.Lettに投稿準備中である。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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