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1993 年度 実績報告書

電子ビーム励起高出力エキシマレーザによる大面積半導体薄膜のアニール

研究課題

研究課題/領域番号 04650263
研究機関電気通信大学

研究代表者

岡本 孝太郎  電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80017350)

研究分担者 山口 浩一  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (40191225)
キーワードレーザアニール / エキシマレーザ / 多結晶シリコン膜 / 融解再結晶 / 分子線蒸着
研究概要

初年度の結果より分子線蒸着法によりガラス基板上に形成した多結晶シリコン膜のエキシマレーザ(KrF、波長248nm)における融解エネルギー密度のしきい値ならびに融解・再結晶化の有効性が明らかになったので、引き続き以下の研究を行った。
1、レーザ照射による多結晶シリコン膜の融解においては面内のパワー密度の均一性が極めて重要で、エキシマレーザ固有の面内不均一性や干渉の効果はアニールの大きな障害となる。本研究では新しい試みとして個々に姿勢制御した9枚のアルミ蒸着反射鏡によりレーザビームを分割多重することによる均一化を行ったところ損失や干渉効果の少ない極めて良好なホモジェナイザーを実現することが出来、以下の実験は多面鏡ホモジェナイザーを用いて行ったものである。
2、分子綿蒸着シリコン膜は水素化シリコン膜の場合のような水素の突沸が無いため融解のしきいエネルギー密度(110mJ/cm^2)の2倍程度までエネルギーを増加出来るが200mJ/cm^2を越えるとやはり膜の飛散が起こる。そこで180mJ/cm^2で多数回ショットを試みたところ次第に飽和の傾向は示すが、ショット回数とともに導電率が増加の傾向を示し、エネルギー密度の増加とともにレーザのショット回数、つまり融解再結晶の反復とともに結晶粒が増大していることが分かった。
3、エキシマレーザーによる融解再結晶を行った後に熱処理を施すと更に導電率が増加し結晶性の改善が見られた。レーザアニールによる融解再結晶化の過程では再結晶速度が早いため欠陥の発生は防ぎ難いが熱処理により改善できる。
4、ガラス基板のかわりに(100)Si基板に分子線蒸着した多結晶シリコン膜は基板界面に自然酸化膜が介在するためにas grownでは(111)に配向した多結晶となるが、これをエキシマレーザにより融解再結晶化すると(100)に配向したエピタキシャル層が得られることが分かった。この方法はシリコン基板上に多結晶とエピタキシャル成長層部分を選択的に形成する新しい方法として期待される。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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