研究概要 |
記録符号としては,従来型3値符号,4/15符号,4/11符号,FMファミリー符号を取り上げた,従来型の3値符号は磁気テープ媒体,4/15符号と4/11符号は光ディスク媒体,そしてFMファミリー符号は磁気ディスク媒体をそれぞれ想定している.一方,再生側の信号処理方式としては,波形等化・検出にパーシャル・レスポンス(PR)方式,復号化にビタビ復号に代表される最丈復号(ML)方式を用いている(これらは一般にPRML方式と総称されている).性能評価は10^<-4>のビット誤り率を得るために必要なSN比あるいはCN比でもって行っている. 従来型3値符号では3B-2T符号,4B-3T符号が主であるが,これらについてはデータ語割当を最適化することが性能改善に大きく寄与することを明らかにした. 4/15符号と4/11符号についてはサンプルサーボ型を適用対象としている.従来,これら符号には差分検出が用いられて来ていたが,PRML,なかんづくPR(1,1)が改善に効果あることを明らかにした. FMファミリー符号については,従来記録等化方式として報告されている記録側での信号処理方式もこのFMファミリー符号の1クラスであることを示し,再生等化と組み合わした場合の意味付けをこの観点から明らかにした.なお,30個存在するFMファミリー符号の中で,現在のところ優れた符号としてFM-V14がPR(1,0,-1)MLとの組合せでSN比28dB,FM-V24がPR(1,0,1)MLとの組合せで28 5dB,FM-V13とFM-V23がPR(1,0,1)との組合せで29dB,それぞれ必要であることが明かとなった.
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