研究概要 |
本研究においては,大容量の交換が可能な光交換機のアーキテクチャに特に焦点を当て,それらの性能を解析し最適なアーキテクチャを明らかにすることを目的として,研究を行い,以下のような研究成果を得る事ができた. (1)昨年提案した光交換用光波ネットワークRooKNetの性能改善に関する研究 従来のRookNetの最大スループットは約0.4であった.この最大スループット特性を向上させるために,パケット伝送のためのプロトコルとして,以前のStop-and-waitプロトコルに類似したものからSelective-repeatプロトコルに類似したプロトコルに改善し,その改善効果の解析を行った.本解析より,約0.8の最大スループットが実現できることを明らかにした. (2)RookNetのノード構成の簡単化およびそれによる性能の劣化に関する研究 我々が従来提案しているRookNetではノード数をM(=N×N)とすると各ノードが2(N-1)個の受信機を必要とする.TDMA技術を用いることにより,同一のノード構成を用いて2(N-1)×2(N-1)のノードからなるネットワークまでシステムの規模を拡張する.このことにより,ノード数がN×Nの場合と比較して,2(N-1)×2(N-1)の時には,ノード当りの最大スループットは約2/3に劣化する.しかし,ネットワーク全体での総スループットは著しく向上することが明らかになった。 (3)ネットワークの最適構成に関する研究 ネットワーク上のトラヒック量を監視し,最適なネットワークを構成するためのアルゴリズムを開発中.今後研究を継続予定.
|