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1992 年度 実績報告書

電話用補聴装置の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650291
研究機関熊本大学

研究代表者

渡邉 亮  熊本大学, 工学部, 教授 (50040382)

研究分担者 池田 隆  久留米工業高等専門学校, 助手 (80222884)
上田 裕市  熊本大学, 工学部, 助教授 (00141961)
キーワード電話音声 / 感音性難聴 / 補聴方式 / DSP処理 / ホルマント抽出 / 単共振分解型
研究概要

感音性難聴者のための電話音声の新しい補聴方式として、従来の補聴器よりも厳密な信号処理技術を用いた歪の少ない圧縮音声の生成方式を提案し、計算機シミュレーションによってその有効性を立証するとともに、本方式の実時間音声処理を具体化するDSP処理のためのハードウェアシミュレーションを行った。
1.単共振分解型補聴方式の計算機シミュレーション
音声信号を疑似的な単共振信号に分解する提案方式は、精度の高い実時間ホルマント周波数抽出を基本としている。帯域制限された電話音声からのホルマント周波数抽出方式を考案し、合成音声のパラメータをランダムに与えるモンテカルロ法によりその方式の有効性を調べた結果、多数回の試行にも拘らず極端な誤差は全く生じない極めて安定かつ高精度の方式であることが確認できた。したがって、それを音声信号の単共振分解に適用し、分解した信号を難聴者可聴域へ圧縮する実用的補聴器そのままのシミュレーションを行った。圧縮再生成された音声の分析スペクトルは、常に意図した圧縮状態にあり、模擬難聴状態における聴取テストでも十分な補聴効果が示された。また、帯域分割型の従来方式に比して、高調波歪の少ない有効な方式であることが確認できた。
2.DSPによる音声パラメータ抽出法のハードウェアシミュレーション
上記の結果に基づいて、リアルタイムシステムを実現するために32ビット浮動小数点DSPの汎用システムによる処理のハードウェアシミュレーションを行った。計算機シミュレーションにより確認されたホルマントおよびピッチの抽出がその処理ステップ数と実際のシミュレーション結果からリアルタイムで作動することが分かり、DSPボード設計の基礎資料を得ることが出来た。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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