1.並列計算機QCDPAXの筐体とインタフェースは他の経費で購入しプリンタとカセット磁気テープ装置を購入した。これらすべては本研究にも他の研究にも有効に活用された。 2.現有設備のワークステーションにQCDPAXのインタフェースボードと筐体を接続し、現有設備の並列計算機の演算ボードのうち予備のものを筐体に入れ、16台のプロセッサを持つ1つの並列計算システムを構成した。このシステムは学内LANに接続し、研究代表者、分担者がXウィンドウ環境を通じてこの並列計算機を使用できるように設定した。 3.現有設備の並列計算機と本研究で構成した並列計算機上で開発した並列処理プログラムについて次の表示を画像で行なえるようにした。 (a)境界要素法による2次元弾性問題、ポテンシャル問題の結果をXウインドウで表示 (b)2次元翼まわりの流れの計算結果をXウインドウには流線で、640×400ドット1670万色の表示が可能なマイクロコンピュータのディスプレィにはカラー図形で表示 (c)非圧縮性流体の時間発展シミュレーションをステップ毎に小ベクトル表現でXウインドウに表示 (d)2次元部品配置問題の配置改善の様子のXウインドウへの表示 4.ノード記述言語で書いたプログラムを、QCDPAXのプログラムや普通のワークステーション上で並列処理をエミュレーションするプログラムに翻訳するプログラムDMSTEGを開発した。このプログラムは上記の表示や並列処理のプログラム開発に実際に役立った。 5.レイトレーシングは各ノード内の処理をベクトル化する予定であったがうまくいっていない。現状では表示に時間がかかりすぎる。今後、プログラムの高速化を方式から考えて直してみるが、より多くのプロセッサを使用する必要が生じるかもしれない。
|