研究課題/領域番号 |
04650302
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
白川 友紀 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (20112021)
|
研究分担者 |
金谷 和至 筑波大学, 物理学, 助教授 (80214443)
|
キーワード | Parallel Computer / Scientific Visualization / Parallel Processing / Man-Machine Intorface / QCD |
研究概要 |
本年度は、16台のプロセッサを持つ並列計算機QCDPAXで以下のような計算やその途中経過や最終的な計算結果の表示を行ない、表元の見やすさなどを評価した。 ・QCDシミュレーション ・非圧縮熱流体の時間発展シミュレーションとカラーによる温度と流線による流速の随時表示 ・各種統計処理(平均、分散、ヒストグラム、相関、重回帰分析など) ・SOR-境界要素法複合アルゴリズムによるポアソン方程式の求解 ・配置問題 ・粒子衝突のシミュレーション 表示には、並列計算機のインタフェース部から直接パソコンを用いた表示装置に表示する方法とネットワークを通してワークステーションやXウインドウ端末に、XlibやPHIGSのライブラリを用いて表示する方法を両方行なった。 X-Windowベースのグラフィックス・ライブラリを用いると、並列計算機から離れたところに居る計算者の傍らですぐさま計算の途中経過や最終的な結果を確認できる。また、統計計算の計算結果をグラフィックワークステーションの標準ライブラリであるPHIGSのグラフィックス・ライブラリを用いて記述することによって結果を3次元で出力させた。これによって、見たい変数をユーザが選択的に入力できるようになったり、視点を変えて結果を確認できるようになったほか、複数の変数に関する処理結果を重ね合わせて見ることができたり、複数の変数間での相関関係が分かることなどの効果が見られた。 また、それらの可視化処理をQCDPAXなどで並列処理させたときの、データの通信パターンやそこで必要となるデータ通信量などの比較・検討においてPU-ホスト間通信のみを行なえば良い例では、通信回数が少なくてもPU台数が増えるとホスト計算機がボトルネックになり易いと思われる。 QCD計算の可視化に対応するため、ボクセルデータのレンダリングの並列処理プログラムも開発したが、まだメモリの不足などのため十分な表示が行なえていない。これは、今後メモリ素子の低価格化にも期待できるが、アルゴリズムの改良により実用的な可視化を行ないたい。
|