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1993 年度 実績報告書

人工指触覚センサの研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 04650309
研究機関新潟大学

研究代表者

岡田 徳次  新潟大学, 工学部, 教授 (60194362)

キーワード触覚センサ / 器用な指 / 光の投影変換 / 光の投影逆変換 / 浮動莢機構 / 変位計測 / 針穴 / PSD
研究概要

浮動莢を用いる人工の指用触覚センサにおいて重要な浮動莢の変位に関する5つのパラメータを光学的に検出する方法について考察した.また,ばねによる吊持機構の力学的解析を行い,接触する外力の大きさ,方向,位置を抽出する手続きを明らかにし,接触動作のシミュレーションを行ってその妥当性を示した.さらに,外形20mmのサイズの指触覚センサをPSDを用いて設計・製作し,これを小型ロボットに取り付けて指側面と指端面の接触力測定の実験を行った.そして,接触力の大きさ,位置,方向の検出が可能であることを実証すると共に,指動作がハンマリング(連打)のように高速でなければ,ばね端を自在に固定する部分の粘性抵抗がダンピング効果を作りだし,接触動作時の浮動莢機構の振動は,抑えられることを確認した.
本センサは,多点で接触する場合,外力の総和を1つの力とみなして処理する.包み込み,当てがい,握り,等を除く接触動作の初期段階では一般に点で接触し,線や面の接触は特殊な場合と考えられるので,検出する接触力の数を1つにするという制限は問題にならないばかりか接触位置を高精度に検出するために利用すべき設定と考えられる.力の最小検出感度をより小さく設計すると5つの変位パラメータの各々は動作範囲の限界に達し易く,各々のパラメータの値をチェックすることで限界か否かが判別される.また,パラメータの値が限界値に達すると浮動莢と対象物との間に滑りが発生することもある.この時,浮動莢の吊持機構に大きな力が作用するが,その力はすべて指本体で受け止められるので浮動莢と指本体が相似形でありさえすれば浮動莢の型崩れや吊持機構の壊離の発生はない.今後,データ入力の時間短縮に向けた発光素子の走査法について検討を重ね,本研究をさらに発展させることを考えている.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 岡田徳次: "光の投影逆変換を用いる人工指触覚センサのための変位パラメータの検出法" 日本ロボット学会誌. 12(発表予定). (1994)

  • [文献書誌] 岡田徳次: "浮動莢機構を用いた触覚センサの力学情報の抽出" 日本ロボット学会誌. 12(発表予定). (1994)

  • [文献書誌] 岡田徳次: "光の投影逆変換を用いる指用触覚センサの一構成法" 日本機械学会ロボメック93講演論文集. B. 268-273 (1993)

  • [文献書誌] 岡田徳次: "浮動莢機構を用いた触覚センサの力学情報の抽出" 日本ロボット学会学術講演会予稿集. 407-410 (1993)

  • [文献書誌] Tokuji Okada: "Detection of Dynamic Information by a Tactile Sensor Utilizing Displacement Parameters of a Suspension Shell" Proc.of the IEEE Int.Conf.on Multisensor Fusion and Integration for Intelligent Systems. (to be published). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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