研究課題/領域番号 |
04650312
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
野村 由司彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00228371)
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研究分担者 |
藤井 省三 名古屋大学, 工学部, 教授 (20023038)
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キーワード | 物体認識 / モデルベーストビジョン / 視覚 / パターンマッチング / 非線形最小二乗法 / 位置・姿勢推定 / ポテンシャル場 / 3次元物体 |
研究概要 |
数値モデル回帰によるパラメータ推定について、以下の研究を行った。 1.物体に関する3次元形状のモデルと実際に観測された3次元形状データとのマッチング:形状データとは物体表面を構成する点群、あるいは面素群をいう。本課題については、モデルと実データの双方に、重力場と同様なポテンシャル場を生成する。次に、得られたポテンシャル場のパターン(これは3次元の濃淡画像となる)同志を非線形最小2乗法によりマッチングさせることにより、実物体の位置姿勢を推定する方法を提案、検討した。直方体などの簡単な剛体に関するシミュレーション実験の結果、(1)回転、並進移動の変換パラメータについては、10数回で正しく収束する、(2)拡大に関する変換パラメータは、並進移動の初期値が大きく異なっていると局所解に陥ってしまうので、推定の対称から除外した方がよい、ことなどがわかった。 2.物体に関する3次元形状のモデルと実際にテレビカメラを通して観測された2次元投影像との間接的なマッチング:3次元形状のモデルの位置姿勢を変化させたときに得られると予想される2次元投影像を、実際にテレビカメラを通して観測された2次元投影像にマッチングさせることにより、実物体の位置姿勢を推定する方法を提案、検討した。1.の方法とは異なり、この方法では3次元形状の計測が不要であるという大きな利点がある。ここでは、モデルからの推定画像と実画像との濃度差の2乗和で与えた評価関数が最小となるようにして、モデル物体の位置姿勢を非線形最小2乗法により推定した。L 形剛体などの簡単な物体に関するシミュレーション実験の結果、見え方が異ならない範囲で初期値が与えられれば、10数回で正しく収束することが確認された。
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