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1993 年度 実績報告書

強傾斜磁場MRIによる血液潅流・拡散画像化と体動による位相変動の除去

研究課題

研究課題/領域番号 04650314
研究機関大阪大学

研究代表者

田村 進一  大阪大学, 医学部, 教授 (30029540)

研究分担者 原田 貢士  大阪大学, 医学部, 講師 (70156503)
内藤 博昭  大阪大学, 医学部, 助教授 (60217627)
キーワード医用画像 / MRI / アーチファクト / 体動 / 拡散画像 / 位相補正 / 強傾斜磁場
研究概要

MRIは非侵襲的体内画像化手法として日常診療に使われているが,撮影時に体動があるとY(位相軸)方向にアーチファクトを生じる.これを後処理により除去できれば,撮影現場で患者が帰った後の補正処理や,小児など数分に渡る撮影に耐えることのできない患者の撮影に威力を発揮する.また,微小な体動がとくに問題となる高傾斜磁場による脳内水分子拡散潅流画像化などに対しても,その寄与するところは大きい.
本研究では,MRI撮像原理に基づき,撮像断面内の剛体的平行運動により生じるアーチファクトの除去手法を開発した.従来は発見的基準に基づく逐次近似法を用いてX(周波数軸)方向,Y方向の体動同時推定手法が提案されていた.それに対して,本研究ではX方向,Y方向の体動の影響は異なり,個々に体動推定が行えることを解析的に示した.すなわち,X方向の体動(基準位置からのズレ)はMRIエコー信号の周波数シフトとしてそのまま現れ,またY方向の体動は頭部接線上などの対称画像値Y方向プロフィールの直線位相からのズレとして明確にとらえることができることを示した.そして,この結果を順次用いて2次元的剛体運動によって引き起こされるアーチファクト除去が可能であることをシミュレーションにより示した.
本手法は,従来の逐次近似による手法にくらべ,根拠が明確であり,高速かつ安定に解を求めることができる点に特徴がある.実用に供する場合には,対称画像値ラインの存在の問題があるが,これに対しては硫酸ニッケルやオリーブオイルなどの高感度,かつ等密度マーカーを事前に装着するなどで対処できる.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 唐 力: "MRIにおける撮像断面内の平行移動によるアーチファクトの除去" Medical Imaging Technology. 12(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] 唐 力: "位相エンコーディング方向の体動によるMRIアーチファクトの除去" 電子情報通信学会論文誌(D-II). (印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Li Tang: "MRI artifact cancellation algorithms for 2-D translational motion" Proc.IEEE 93 Medical Image. (in press). (1993)

  • [文献書誌] Li Tang: "MRI artifact correction algorithms for motion in the image plane" Proc.Asian Conference on Computer Vision. 822-825 (1993)

  • [文献書誌] Li Tang: "Correction of MRI artifact due to 2-D translational motion in the image plane" Proc.SPIE Medical Imaging. (in press). (1994)

  • [文献書誌] 唐 力: "位相スペクトルの解析に基づくMRIの動きアーチファクトの除去" JAMIT'92研究報告. 41-47 (1993)

  • [文献書誌] 唐 力: "シフト補正および位相変動の補正によるMRIの動きアーチファクトの除去" 信学技報. PRU93,No.49. 9-16 (1993)

  • [文献書誌] 唐 力: "MRIモーションアーチファクト除去手法の実画像への適用" 医用画像工学研究会JAMIT Frontier'94研究報告. 22.1-22.5 (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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