大規模なネットワーク・図形情報を効率的に処理する離散アルゴリズムの研究開発において、データ構造と数理計画法の技法の果たしてきた有効性を研究調査し、両技法を融合して利用する際の解決しなければならない問題点を検討した。 1.大規模なネットワーク・図形情報を計算機で効率的に処理することが最重要課題の一つとなっているVLSIのCAD、コンピュータグラフィックス、情報通信網、地理情報処理などの分野で、現在までに提案された各種の技法(並列処理技法も含む)および関連するアルゴリズム理論の成果(並列アルゴリズム)の調査・分類・整理を進めた。 2.ネットワーク理論・計算幾何学の分野で用いられている有用なデータ構造(2色木、フボナッチヒープ、残存探索木など)および数理計画法的手法(最小費用流問題を解くプライマルデュアル法など)の調査・分類・整理を進めた。 3.データ構造・数理計画法的手法の融合されたアルゴリズムの研究調査・分類・整理を進め、さらに融合する際の問題点を検討した。 4.離散アルゴリズムの並列化に伴う問題点および関連する並列計算機のアーキテクチャの調査・分類・整理を進めた。 5.整理された問題点のいくつかを解決し、データ構造・数理計画法的手法を融合した効率的アルゴリズム(並列アルゴリズム)を研究開発した。
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