研究概要 |
本年度は,似顔絵を自動生成するために,人間の顔部分の特徴を捕えてこれを配置するという手法を採用し,その効果の評価を行った.本手法の主な内容は以下のようである. (1)特徴抽出:顔写真より,顔部品の形状特徴と相互位置関係を抽出する. (2)顔部品決定:(1)の結果から各部品に垂れ目とか団子鼻といったラベルを付ける. (3)顔部品配置:(2)で選択された顔部品を(1)の配置情報によって配置する. (4)描画:(3)を基に(2)のラべル付けにしたがって誇張する部品描画を行う. さらに顔に関する一般的な知識と描画に関する知識を用いて表現を補完する. 以上のような方法により似顔絵自動作成システムを試作して,有名人15人を選択して,作成を行った.この結果の似顔絵と,従来から堤案されていた方法による似顔絵との比較実験と評価を行った.これによると,82%の被験者が正しくモデルを当てることができた.さらに,8%については,知識ができない結果であった. なお具体的な意見としては,髪型の重要性や誇張の不足,さらにしわの必要性などが指摘された. 今後はこれらの結果を基に,さらに感性的な処理を加えていく予定である.
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