プログラムを設計する場合、与えられた仕様を満たすために利用できる目的プログラミング言語の命令や関数、さらに利用できるライブラリモジュールを効率よく検索する事が重要である。この研究は、計算機を援用して能率的の検索した後、これらを組み合わせて設計文書と見易い構造化図を半自動的に作れば、これらを目的プログラムに自動的に変換する手法を開発することであった。 本研究では命令やモジュールの呼出文の機能を簡明に書いた日本文などで表しこれを機能種別毎に集めて呼び出し文辞書を作り、ユーザは所望の機能種別の呼出文をキ-で指定し表示させ、必要な機能をもつ呼出文を番号とカスタマイズ用変数を指定して呼出文を設計文書に取り込む。設計文書はあるまとまった呼出文の単位毎に初めから構造化図に自動的に変換され、ユーザはこれを用いてチェックしながら設計を進めることができる。設計文書はデータ設計文書とともに自動的にC言語やコボルに変換される。このような手法とこれを行う実験システムMAPPをプロログで開発しほぼ所期の目的を達成した。 今後は大規模プログラムの開発の機械化を目標に、必要な宣言的知識や一般化した手続きをフレームなどの形で辞書に与えておき、これを援用してトップダウン的に設計文書と構造化図を半自動的に作成し併せて検証する手法について開発を進めたい。
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