研究課題/領域番号 |
04650366
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
早川 正士 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80023688)
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研究分担者 |
岩間 尚文 富山県立大学, 工学部, 教授 (30023253)
冨沢 一郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50111696)
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キーワード | プラズマ乱流 / 非線形波動・波動相互作用 / スペースプラズマ / サイプル電波 / バイコヒーレンス解析 |
研究概要 |
プラスマ乱流に関しては、非線形三波過程、四波過程など理論的にはかなり研究されているが、実験的研究は遅れていると言わざるを得ない。スペース(電離層・磁気圏)プラズマ中では、ある種のプラズマ波動の発生機構として三波過程が提唱されている。又、極域ではプラズマ乱流が頻繁に発生していると考えられる。スペースにおける非線形三波過程の実験的検証はTanaka、Hayakawa et al(1987、JGR)の論文がはじめてである。この研究を大々的に発展させるため、スタンフォード大学と通信総合研究所との次のような共同実験が行われた。スタンフォード大学の南極サイプル局電波を上空に送信し、その電波をISIS衛星にて受信し、非線形相互作用を調べようとするものである。二ヶ月間の実験結果を詳細に調査し、サイプル上空の4パスに対してサイプル局電波の廻りにサイドバンド構造が観測された。バイスペクトル解析により、これらのサイドバンドはサイプル局ホイスラモード波とELF波との非線形波動・波動相互作用によっていることが確認された。非線形相互作用の理論的考察も行った。その結果、VLF送信局電波のスペクトル拡散とサイドバンド構造は本貭的には同じ物理機構によっており、ともにホイスラ波の電子密度の不規則性からの散乱と解釈できる。バイコヒーレンスの値から、電子密度不則性を引き起す波動が位相が揃っているか、それともランダムかによっているかを調査することが可能である。
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