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1992 年度 実績報告書

人工現実感の触覚フィードバックに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650368
研究機関名古屋大学

研究代表者

早川 義一  名古屋大学, 工学部, 助教授 (60126894)

キーワード人工現実感 / バイラテラル制御 / 適応制御 / 力覚 / マスタ・スレーブロボット
研究概要

人工現実感(AR)は、人間にリアルタイムで反応する環境であり、その実現のためには、人間が仮想環境に対して働きかけを行なうための入力技術、仮想環境を人間の感覚器に訴えて認識させる出力技術、両者の関係を保持するための仮想環境記述技術という3つのキーテクノロジーが必要になる。
本研究では、入力技術と出力技術に的を絞り、AR実現のための基礎的知見を得ることを目的とした。具体的な実験装置としては、
(1)仮想環境への入力装置としては、ヒトが指で把握操作可能な1次元グリッパを準備した。
(2)仮想環境はグリッパで把握される仮想対象物を計算機内で実現し、仮想対象物の剛性、粘弾性等の変化によって、種々の環境を実現した。
(3)仮想環境からの出力装置としては、視覚情報として仮想対象物の形状をCRT上にCGで実現し立体視させるとともに、力覚情報としてヒトの指に反力を返すため上述の1次元グリッパを用いた。
のようにシステムを構築した。
さらに、本研究の主題であるグリッパのバイラテラル制御方式としては、従来のマスタ・スレーブロボットの分野での研究成果を基礎に、新たに、規範モデルの推定を伴う適応制御方式を提案した。
上述の実験装置において、提案された新しいバイラテラル制御方式の有効性を概ね確認することができたが、問題点としては
(a)仮想対象物の剛性が極めて高い場合は、不安定現象が生じ、バイラテラル制御方式のロバスト化が必要である。
(b)CGで生成された仮想対象物の視覚情報にかなりの時間遅れが発生し、違和感を生ずる。
を挙げることができる。(b)については計算機パワーの問題であり、本質的な問題点とは考えないが、(a)については今後の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 林 慶司・早川 義一,加藤 典彦・藤井 省三: "適応制御を用いたマスタスレーブマニピュレータシステム" 計測自動制御学会論文集. 29. 78-85 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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