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1993 年度 研究成果報告書概要

パラメータを含むシステムの理論とその制御システムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 04650386
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 計測・制御工学
研究機関東京電機大学

研究代表者

稲葉 博  東京電機大学, 理工学部, 教授 (40057203)

研究分担者 伊藤 直治  東京電機大学, 理工学部, 助手 (90246661)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
キーワードパラメータを含むシステム / 制御システム / システム理論
研究概要

本研究は,q〓0個の実数パラメータλ={λ_1,λ_2…,λ_q}に依存して決まる動的システムS(λ)の族Sに対して,その数学的記述,構造および制御理論への応用を目的としている.まず最初に,状態空間Xが有限次元で,システムSが線形かつパラメータλに関して多項式の場合をq=1とq〓2に分けて考察した.q=1の場合,S1は変数実多項式環上の線形システムとして記述できるので,この環の性質を利用してシステムSの基本構造,特に,可到達性部分加群等の性質について詳しく考察し,外乱除去問題が解けるための十分条件を求めた.さらに,ある性質を満たす最大可到達性部分加群が存在するという仮定の下で,ブロック三角形非干渉御問題が解けるための必要十分条件を求めた.q〓2の場合,Sはq変数実多項式環上の線形システムとして記述されるので,この環の性質を利用してシステムSの基本的構造,特に,伝達関数の分解に関する問題および前置補償器の静的状態フィードバックによる実現の問題について詳しく考察し,ブロック非干渉制御問題が解けるための必要十分条件を求めた.次に,システムSが有限個のシステムの線形凸結合で表される場合を,状態空間Xが有限次元と無限次元の場合に分けて考察した.Xが有限次元の場合,このシステムの基本的構造,特に,同時{(A_i,B_j)|i,j=1,…,r}不変部分空間等の性質について詳しく考察し,同時外乱除去問題が解けるための十分条件を求めた.Xが無限次元の場合,このシステムの基本的構造,特に,同時フィードバック{(A_i,B_j)|i,j=1,2}不変部分空間等の性質について考察し,同時外乱除去問題が解けるための必要十分条件を,ある性質を満たす同時{(A_i,B_j|i,j=1,2}不変部分空間の存在を仮定することによって求めた.最後に,Sが線形でXが有限次元かつλに関して多項式でq=1の場合について,理論的成果を検証する計算機システムを数式処理システムMAPLEを用いて作成した.本計算機システムでは,システムの可到達性と可観測性の判定を行うことができ,さらに,与えられたシステムを可観測かつ準可到達,可観測かつ本質的に非可到達,非可観測かつ準可到達および非可観測かつ本質的に非可到達の4つの部分システムに分解することができる.この計算機システムを基礎にして,極配置や非干渉化を達成する状態フィードバックを求めるシステムを開発することができる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 王維本,稲葉博: "単射的多変数形システムの非干渉化可能条件" 計測自動制御学会論文集. 28. 564-569 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 王維本,稲葉博: "一意分解整域上の線形システムのブロック非干渉化について" システム制御情報学会論文誌. 6. 171-179 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] W.wang and H.Inaba: "Decouplability of Injective Multivariable Linear Systems" Transactions of The Society of Instrument and Control Engineers. Vol.28, No.5. 564-569 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] W.wang and H.Inaba: "Block Decoupling for Linear Systems over Unique Factorization Domains" Transactions of The Institute of Systems, Control and Information Engineers. Vol.6, No.4. 171-179 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1995-03-27  

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