研究課題/領域番号 |
04650412
|
研究機関 | 大同工業大学 |
研究代表者 |
水澤 富作 大同工業大学, 工学部, 助教授 (60113081)
|
研究分担者 |
酒造 敏廣 大同工業大学, 工学部, 助教授 (90137175)
事口 壽男 大同工業大学, 工学部, 教授 (60047305)
|
キーワード | 複合積層板 / 繊維強化複合材 / 衝撃応答 / 弾塑性応答 / スプライン要素法 / 塑性化進展 / 破壊パターン / 振動特性 |
研究概要 |
比強度や比剛性の大きな先進複合材を用いた繊維強化積層板の衝撃応答を明らかにするために、面外せん断変形や回転慣性の影響を考慮した積層板理論と異方性弾塑性理論を用いて、複合積層板の振動特性、降伏領域の進展やその破壊モードを明らかにすることを研究目的としている。 本研究から得られた主な成果を示すと、以下のようになる。 1. 対称及び非対称な複合積層板の振動特性の解析 横せん断変形と回転慣性の影響を考慮した一次せん断変形理論に基づくスプライン要素法を用いて、対称クロス・プライ積層板や逆対称アングル・プライ積層板の振動特性に与える積層数、配向角、弾性係数比、幅厚比や境界条件などの影響について明らかにした。また、自由辺を持つ場合に、積層数の増大とともにその剛性が低下する場合を指摘した。 2. Hillの一般化異方性弾性理論とMisesの降伏条件式を適用した複合積層板の弾塑性応答解析 衝撃荷重による一方向繊維強化積層板(グラファイト/エポキシ材)の塑性域の進展や破壊パターンに与える積層数、幅厚比や境界条件による影響について解析した。厚さ方向の積層要素の塑性化を考慮して、繊維強化積層板の塑性領域の進展方向や破壊モードに与える曲げ挙動と面外せん断変形の影響を明らかにした。これより、積層(ラミナ)の塑性化は弱層方向に板中央部から境界辺に向かって進展し、また横せん断変形が大きく生じる部分では、板厚方向に急激な塑性化が進展することが明らかになった。また、積層の配向角や積層組もその弾塑性応答特性に大きな影響を与えている。 今後、繊維強化型曲面板の衝撃弾塑性応答解析を行い、その非線形応答特性についても明らかにする。
|