【.encircled1.】底質のかたさを表すため、干潟表面の支持力を用い、市販の貫入試験器を利用した。指示力の測定、底質試料の採取は8定点で8回、追加した12点で1回行った。底質試料は上層、中層および下層に3分割し、土質試験で分析した。また、水位、流速、水温、および七北田川河口の砂州の観測も行った。【.encircled2.】砂面計は、蒲生ラグーンの導流堤から140m地点の低潮時に干潟が生ずる地点に設置し、1時間毎の底面の高さを平成4年度に引き続いて自動連続観測した。また、別の1台を200m地点に設置して、地形変化の相違を調べた。【.encircled3.】支持力の低い地点では、比重、50%粒径、シルトクレイ含有率が小さく、支持力の高い地点では、間隙比は低くなる特性は4年度と同様であった。【.encircled4.】干潟表面の支持力は、4年度では、夏期より冬期で減少する傾向がみられたが、5年度では、逆に夏期に減少する傾向になった。これは、4年度には夏期に七北田川河口が閉塞気味であったため、蒲生ラグーンの流速が夏期大きくならなかったのに対して、5年度では河口の疎通が比較的よく、ラグーンの流速が大きくなり、表面のシルトクレイが巻き上げられ、砂質に近くなったためであると考えられる。【.encircled5.】干潟の地形変化の小さい200m地点とこれより地形変化の大きい140m地点の支持力を比較してみると、地形変化の小さい200m地点のほうが支持力が大きいことがわかった。【.encircled6.】干潟が水没しているときと露出しているときを比べるてみると、露出しているときのほうが支持力が大きい傾向がみられた。 【.encircled7.】バイオターベーション(生物攪乱)による支持力の変化については、巣穴の数や大きさ、巣穴の存在による干潟表面の攪乱などのみられるところは明らかに支持力が低いことがわかった。
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