研究課題/領域番号 |
04650474
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
田村 亨 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (80163690)
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研究分担者 |
桝谷 有三 苫小牧工業高等専門学校, 助教授 (70002045)
斉藤 和夫 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00001222)
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キーワード | 自己組織化モデル / 駐車場 / 遺伝的アルゴリズム |
研究概要 |
わが国における市街地は、自動車利用を前提として形成されていないため、既存駐車施設が少ないことに加え、土地利用上新たな駐車場整備も困難な状況にある。この対策として、道路、公園、学校等の公有地・公的施設の地下に駐車場を作ることや、建設物地下の既存駐車場間を地下自動車路で結び相互の有効利用を図るといった「地下空間の有効利用」が考えられている。従来より、この様な空間配置については、いくつかの研究があったが、統計区レベルの大きな地区の駐車需給バランスを踏まえた、駐車場整備計画立案のための方法論はまだ確立されていなかった。 本研究は、買物交通行動に着目し、駐車施設容量と需要の関係をマクロに記述する自己組織化モデルの開発を行なったものである。具体的には、駐車場の混雑度パターンを出力層とし、施設別駐車需要パターン・周辺道路混雑パターン・目的施設と駐車場とのアクセスパターンを入力層として、かつ駐車場に関する情報量の差がもたらす駐車場探しのうろつき行動を学習アルゴリズムとする自己組織化モデルを構築した。モデル構築にあたっては、近年着目されている「遺伝的アルゴリズム」を内包した構成となっており、この分野での研究では、初めての手法である。また、地下駐車場の特性である地下空間の移動という不案内性を学習アルゴリズムに組み込んで分析したこと、地下駐車場から目的施設までの上下移動の抵抗を入力層に明示的に取り込んだことも、新たな試みである。
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