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1992 年度 実績報告書

廃棄物埋立処分場環境における変異原物質と動態と制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650502
研究機関産医大医療技術短期大学

研究代表者

染谷 孝  産医大医療技術短期大学, 衛生技術学科, 助手 (30154719)

キーワード廃棄物 / 一般廃棄物 / 埋立処分 / 浸出水 / 変異原性 / 変異原物質 / エームス法 / 環境微量汚染物質
研究概要

都市廃棄物埋立て処分場の現場浸出水を用い、変異原物質の生成・分解過程および処理方法の基礎的検討を行なった。
1.曝気処理による変異原物質の生成と分解の実験的解明 (1)浸出水が処理施設で曝気を受けると変異原性が上昇する現象を見いだすとともに、これを実験室内で再現することに成功した。 (2)さらに、この実験系に種々の抗生物質や阻害剤を添加した実験、および生菌数、直接検鏡法による全菌数などの微生物学的因子ならびに温度、pHなどの物理化学因子の検討を行なった。その結果、(1)変異原活性の上昇は、細菌による好気的代謝に伴なって生じる前駆物質から変異原物質への変換によるものであること、(2)原因となる細菌は浸出水に広く分布し、菌数の上でも優先していること、(3)曝気時間を延長すると同細菌群により変異原物質は分解を受け始めること、などを見いだし、変異原物質の微生物的分解処理への基礎的知見を得た。
2.廃棄物自体の変異原性と潜在変異原性 浸出水中の前駆物質が、どのような廃棄物に由来するのかを探るため、前駆物質の存在を曝気により増加する活性(潜在変異原性)として検出した。焼却灰、汚泥、破砕ごみ等を溶出試験またはホモジナイズ処理にかけ、得られた溶出液の変異原性と潜在変異原性を測定した。その結果、これら廃棄物は変異原性は低いが潜在変異原性は高いこと、すなわち前駆物質が多いことを見いだした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 染谷 孝: "変異原性試験による廃棄物埋立処分場浸出水中の微量汚染物質サーベイランス" 水環境学会誌. 15. 244-253 (1992)

  • [文献書誌] 染谷 孝: "廃棄物最終処理分場の浸出水処理過程における変異原活性の消長" 水環境学会誌. 15. 321-326 (1992)

  • [文献書誌] 鯉川 寿美子: "廃棄物埋立処分場浸出水に含まれる変異原物質の特性" 廃棄物学会論文誌. 3. 51-60 (1992)

  • [文献書誌] 松藤 康司: "埋立地浸出水の変異原活性ー浸出水中の有害物質に対する予知指標としてー" 都市清掃. 45. 28-35 (1992)

  • [文献書誌] 大村 実: "廃棄物最終処分場の浸出水に含まれる変異原物質の濃縮方法の比較検討" 水環境学会誌. 15. 52-61 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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