研究概要 |
我々は本テーマの研究用に高減衰積層ゴムの試験体を2体作成した。又、試験体の作成と実験のために「東洋ゴム工業」の協力を得た。結果、ゴムの非線形特性を解析するための貴重な履歴ループを得る事が出来た。 実験は次の小型試験体を用いて行われた。 a)面圧:50kg/cm^2以内、外径:180phi、内径:45phi、厚さ:3.41mm、層数:51、形状率:S_1:9.9,S_2:0.78。 b)面圧:100kg/cm^2以内、外径:130phi、内径:40phi、厚さ:2.82mm、層数:33、形状率:S_1:7.98,S_2:0.97。 実験は次の3つのパラメータを変化させて行われた。 1)周波数:0.1〜2Hz 2)軸力:2.4〜9.5ton 3)振幅:1〜30mm 以上のパラメータにしたがって実験を行った結果、以下の成果を得る事が出来た。 I.免震用積層ゴムの復元力特性をべき関数型復元力モデルに置き換えて、非線形の振動特性(ばね剛性K,減衰係数C)を求める事が出来た。その新しい手法の妥当性を確かめる事が出来た。 II.振幅の依存性に関して、振幅が増加するとC,Kは徐々に小さくなる。 III.周波数が高くなるとCは小さくなるが、KはCほど変化しない。 IV.軸力を上げるとCは増加するが、Kは減少する。この傾向は他のパラメータに関係なく云えた。 以上4項についての詳細が明らかとなった。我々は免震用積層ゴムの振動特性についてさらに振幅の大きい、非線形の大きい範囲を研究中である。現在、本研究の成果について発表準備中である。
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