研究課題/領域番号 |
04650530
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 有 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90027235)
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研究分担者 |
後藤 正美 金沢工業大学, 工学部, 助手 (40170469)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
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キーワード | 地震災害 / 地域防災 / 災害弱者 / 福祉防災 / 往環境 / 災害調査 / 診断システム / エキスパートシステム |
研究概要 |
本研究で得られた成果を要約すると、次のようになる。(1)1978年宮城県沖地震以降のわが国の主要な破害地震の調査報告書と当時の新聞記事から、若齢者・高齢者・病者・身障者等のいわゆる災害弱者に関わる被災事例を集約した。(2)この事例群に基づき、被災の種類(様相)を区分し、被害発生過程の相互関係をフローチャート化するとともに、災害の発生・対処・拡大・抑制・復旧等を規定する、主に地域の往環境特性に関わる要因群を抽出し、体係的に分類した。(3)石川県を事例研究の調査対象地域として、福祉防災に関わる法規定と、各種の日常的な事業を集約した。(4)雲仙普賢岳噴火災害で現在も被災状況が続いている島原市と深江町を対象に、関連する新聞記事の検索及び現地での聞取り調査を行い、福祉防災に関わる被害の波及と社会の対処の過程、及び救援と復旧に関与してボランティアの福祉活動への寄与等について、その実績と問題点の所在を明らかにした。(5)1993年1月と2月に発生した釧路沖地震と能登半島沖地震の被害調査を行い、災害弱者関連の被災の発生状況、福祉関係の行政の対応、地域社会の対処を具体的に把握した。とくに後者の地震では、被災程度の著しかった奥能登の過疎と高齢化が進んでいる珠洲市において、(3)の事例研究結果とも対応づけながら、老人世帯とりわけ一人暮し老人に焦点をあて、その生活環境での被災と行政や地域の対処の実態を調査し、非常時における地域社会の支援の立遅れと地域支援の重要性・有用性を明らかにした。(6)以上の成果を踏まえて、福祉防災の観点に立つ地域往環境の分析と処方のカルテを作成し、さらにその結果を地域マップ上に表示する方式を考究して、地域往環境情報の入力を経て現状分析と処方のカルテとマップ表示までが一括して行える、パソコン利用の支援システムの基本構想を提示した。
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