岐阜県白川郷の合掌造民家の保存と活用の方策を探るために以下のような調査を行った。 1。合掌造民家の住民に対するアンケート調査 2。茅葺技能者に対するヒアリング調査 その結果以下のような問題点が明らかになった。 1。合掌造民家そのものには愛着をもつ所有者が多いが、茅葺屋根の維持を相当な負担と感じるため、次の世代に残せると考えている所有者は少い。 茅葺きのエイに代わり請負で葺き替えを希望する所有者が増えておりユイの存続が危ぶまれる状況にある。 3。請負による葺替えが増えると茅葺技能の継承は一部の専門家に留りその専門職人の後継者が〓少い現状では.茅葺技能の継承は危まれる事態となる。 4。合掌民家の活用策としては、従来、民宿が主体であったが、高速道路の整備により、滞在客が大幅に減少し.民宿が成立しにくくなっているのが現状であり.新な活用策が求められている。 5。これからの活用策としては、都市住民との交流を計るなかで.地域の文化施設として活用する方法が考えられる。
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