研究概要 |
平成6年度は、街路空間を対象として、モデル実験により面的要素の変化と乱雑・整然性および魅力度との関係の明確化を行った。 そのため面的要素について街路空間モデルを作成し、空間知覚評価メディア(シミュレータ)により撮影したVTR映像を被験者に提示した。マグニチュード推定法による乱雑感,整然感,魅力感の評価実験を行い、乱雑性,整然性,魅力度として数量化した。 その結果、面的要素について建物高さ,建物幅,道路幅の変化と乱雑・然性との関連性、および魅力度については個人差を考慮し、魅力度と乱雑・整然性、および魅力度と物的要素との関連性とを明確化し、予測式を作成し、次の結果を得た。 1.建物の高さがバラバラで高く、幅が小さく、道路幅が狭い場合、乱雑性は高い。 2.建物の高さが一定で低く、幅が大きく、道路幅が広い場合、整然性は高い。 3.魅力度には個人差があり2つの傾向がある。 (1)高さがバラバラで正面面積の小さな建物の並んだ街路空間に魅力を感じる。 (2)建物の高さが一定で低く、幅の大きい、道路幅が広い、すなわち整然性の高い街路空間に魅力を感じる。
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