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1992 年度 実績報告書

ファインセラミックスの直接分析のための高周波グロー放電質量分析法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650677
研究機関名古屋大学

研究代表者

河口 広司  名古屋大学, 工学部, 教授 (40023220)

研究分担者 田中 智一  名古屋大学, 工学部, 助手 (40236609)
野水 勉  名古屋大学, 工学部, 講師 (50175527)
キーワード高周波グロー放電質量分析法 / ファインセラミックス / グリム型イオン源 / ICP質量分析計 / 深さ方向分析 / グロー放電質量分析法 / クレーター形状
研究概要

市販のICP質量分析計を利用できるような平板状試料が測定可能なグリム型の高周波グロー放電イオン源を試作した。ジルコニアやアルミナ、窒化ケイ素などのファインセラミックス試料について、一定の高周波電力・時間で放電後の試料のクレーター形状を表面粗さ計等により測定した。試料による差はあるものの、十分なスパッタリング痕が認められた。質量分析を行った結果、試料中の主成分ならびに小量成分元素については、質量スペクトルを測定することが可能であった。また高周波電力やガス圧など放電の操作条件の変化による影響を調べた。さらに同様な影響について、発光スペクトルも測定し分光学的な検討も行った。目的元素イオンの信号強度は操作条件により変化したが、試料の厚さによっても影響を受けることが分かった。厚くなればなる程信号強度は減少し、また10mmを越えると放電が維持できなくなった。このため測定の精度、正確さを向上させるためには、試料の厚さを1〜2mm程度にするか、内標準法を適用する必要があることが確認された。しかし現状では信号強度が必ずしも十分とは言えないため、感度向上についてさらに検討を行う必要がある。なお、購入した可変流量バルブ等については放電の安定化に、制御及びデータ解析装置は特にデータ解析用として利用されている。
今後検討を予定している深さ方向分析ヘの応用に関しては、グリム型イオン源を用いた直流のグロー放電質量分析法においても報告は多くない。そのため高周波グロー放電の検討の前に、直流の場合について検討した。その結果、イオン源の陽極管内径を9mmから2mmへ小さくすると、クレーターの底の形状が凸型から凹型になり、深さ方向分析には陽極管内径がある程度小さい方が適していることが分かった。このことから高周波グロー放電質量分析法においても直接適用可能かどうかも含め、深さ方向分析への応用について検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroshi Kawaguchi: "Radio-Frequency Glow Discharge Atomic Emission and Mass Spectrometry." Analytical Sciences. 7Suppl.537-540 (1991)

  • [文献書誌] Yong-Nam Pak: "Crater Shapes in Glow-Discharge Mass Spectrometry with a Grimm-Type Ion Soruce." Analytical Sciences. 9. 137-139 (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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