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1992 年度 実績報告書

ミクロ細孔を利用した電気化学的手法によるコンポジットイオン伝導体の作製と評価

研究課題

研究課題/領域番号 04650708
研究機関武蔵工業大学

研究代表者

永井 正幸  武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (80112481)

キーワードミクロ細孔 / 電気化学 / イオン伝導体 / 多孔質アルミナ / ヨウ化銀 / リン酸リチウム / 配向組織 / イオン伝導度
研究概要

本研究では、以下の事項を中心として研究を進めた。
1.多孔質マトリックスの細孔中にイオン伝導体を堆積させるコンポジットの作製方法及び条件。
2.コンポジットとバルクを、その構造・組織の面から比較検討することに重点をおいたキャラクタリゼーション。
3.コンポジットイオン伝導体の特性を、バルクのそれと比較検討する特性測定及び評価。
以上の結果、得られた成果は数報の論文としてまとめられたが、その概要は次の通りである。
1に関する成果
多孔質マトリックスとして、触媒担体用のアルミナを低温で焼成した多孔質アルミナを採用した。この細孔中に、Agl-Al_2O_3系では硝酸銀とヨウ化ナトリウム水溶液を、Li_3PO_4-Al_2O_3系では、リン酸二水素アンモニウムと水酸化リチウム水溶液を異なる方向から浸透させ、細孔中で反応堆積させることによって、多孔質アルミナをマトリックスとするコンポジットを作製した。
2に関する成果
Agl-Al_2O_3系で多孔質アルミナ中に生成した堆積物は、六方晶系のβ-Aglでり、その成長速度はAgl中の銀イオンの拡散によって支配されていることが判した。又、その成長は異方性で顕著な配向組織が形成されることが明らかになった。一方、Li_3PO_4-Al_2O_3系では生成した堆積物は斜方晶系のLi_3PO_4であった。顕著な配向組織は認められなかったが、一部非晶質相の生成が認められた。
3に関する成果
Agl-Al_2O_3系では、コンポジット系でバルクに比較して一桁程度の電気伝度の増大効果が、室温から200℃の範囲で認められた。一方、Li_3PO_4-Al_2O_3系では、室温付近で雰囲気の影響が大きかったが、400〜600℃の範囲で一桁程度の電気伝導度の増大が認められた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masayuki Nagai: "Fabrication and evalustion of parous al_2O_3-AgI composites" Solid State Iomics. 53-56. 63-67 (1992)

  • [文献書誌] Masayuki Nagai: "Fabrication and Evaluation of Al_2O_3-AgCl-AgI Composites by Use of Electrochemical Deposition" J. Amer. Ceram. Soc., in press.

  • [文献書誌] Masayuki Nagai: "Fabrication of Li_3PC_4-Al_2O_3 Composites by Use of an Electrochemical Deposition Technigue" Phosphorus Research Bulletim,in press.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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