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1993 年度 実績報告書

酵母による官能基置換1,3-ジカルボニル化合物の位置・立体選択的還元

研究課題

研究課題/領域番号 04650775
研究機関岡山大学

研究代表者

宇高 正徳  岡山大学, 工学部, 教授 (30033153)

研究分担者 酒井 貴志  岡山大学, 工学部, 助教授 (00170556)
キーワードパン酵母不斉還元 / 光学活性β-ヒドロキシケトン / 光学活性1,2-ジオール誘導体 / 1,3-ジケトン / α-アセトキシケトン / 多官能性キラルシントン / 1-アセトキシ-2,4-アルカンジオン
研究概要

1.基質(1-アセトキシ-2,4-アルカンジオン)の合成
用いた反応はすべて既知のものであり,計画の通り目的とする基質を合成できた。アルデヒドのオキシムをN-オキシドに酸化し,これとプロパルギルアセテートを環化付加してイソオキサゾールとし,還元・加水分解による反応で目的物を得た。
2.位置・立体選択的還元
パン酵母による不斉還元反応では予期した通り,2位のカルボニル基のみが位置選択的に,〜90%eeの立体選択性で還元された(S)-1-アセトキシ-2-ヒドロキシ-4-アルカノンを収率50〜70%で得た。これは多官能性キラルシントンの合成として新規なものであり,有用である。
3.α-アセトキシ基の立体選択性に及ぼす効果
上記の結果は,1-アセトキシ基の(S)-立体選択性が効いていることを示すが,1-アセトキシ-2-アルカノンの還元の場合に95〜99%eeの高い選択性が見られることと比較して,選択性が低下していることが明らかになった。
4.パン酵母無細胞抽出液を用いる高効率不斉還元
α-アセトキシケトンの酵母還元を酵素反応として解析するとともに,合成反応としての問題-収率の向上,選択性の向上,反応操作性の改善などを目指して,無細胞抽出液を用いる不斉還元の方法を開発することができた。この方法では,補酵素NAD PHを触媒量用いるだけで,グルコースをハイドライド源とする再生系が成立していることが確認された。また,副反応が抑制されるため,収率の向上が実現できることも明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kohji Ishihara: "Highly Efficient Enzymatic Asymmetric Reduction by Use of Regenerating NADPH in Bakers' Yeast Cell-Free---" Tetrahedron Letters. 35. (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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