• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

走査型プローブ顕微鏡(SPM)による有機系分子の表面構造解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04650814
研究機関東京理科大学

研究代表者

石井 忠浩  東京理科大学, 理学部, 教授 (00084319)

研究分担者 手塚 美彦  東京理科大学, 理学部, 助手 (80236976)
キーワードSTM / AFM / 導電性ポリマー / マイクロパターニング / 単分子膜 / 磁場配向 / 光合成タンパク質 / 2次元単結晶
研究概要

1.高分子表面の観察:代表的な導電性高分子であるポリチオフェンフィルムをフォトマスクを通じて波長193nmのエキシマレーザー照射によりエッチングし、石英基盤上にポリチオフェンのマイクロパターンを形成することに成功した。AFM測定によりエッチングの分解能が数マイクロメーターであることが示された。導電性ポリマーはドーピングにより半導体から導電体までその電気的特性を変化させることができるので、マイクロエレクトロニクスへの応用が期待できる。
2.有機薄膜の観察:マイカ基盤上に展開したアラキン酸単分子膜のAFMによる分子配列の観察に成功した。これまでに報告されているLB膜のAFMによる観察例はほとんどが2層以上の累積膜やタンパク質を下地としたもので、固体基盤上の単分子膜の分子配列の観測は初めてのことである。今回、単分子配列が観測されたのは水中でAFM測定を行うことによりAFM探針とLB膜との相互作用を減少させたことによるもので、今後この水中での測定が基盤上に展開した単分子膜を観察する場合の基本になると思われる。この結果は日本化学会第65春期年会(1993年3月)で発表する予定である。
3.生体分子の観察:1)液晶状態で磁場配向させたポリ(γ‐ベンジル‐L‐グルタメート)薄膜の配向分布をSTM観察により評価した。α‐ヘリックスの分子軸は磁場の方向を中心に約50度の分布を示した。この結果は第42会高分子学会年次大会(1993年5月)で発表する予定である。2)光合成タンパク質の2次元単結晶の作製に成功した。電子顕微鏡では長さ1μmに達する単結晶も確認された。タンパク質の2次元単結晶のAFMによる観察は例がなく、AFMによる表面構造の詳しい測定ができれば光合成における反応サイトの特定が可能となる。

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi