研究課題/領域番号 |
04660037
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
濱谷 稔夫 東京農業大学, 農学部, 教授 (10011933)
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研究分担者 |
濱野 周泰 東京農業大学, 農学部, 講師 (80109561)
北沢 清 東京農業大学, 農学部, 助教授 (30078167)
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キーワード | 樹形 / 樹幹 / 樹冠 / 樹体構築 / 量的表現 / 類型化 |
研究概要 |
本研究の目的は、一つ一つの樹種が持つ様々な樹形の特徴を量的に把握して、それらの類型化と分類を試みることである。樹形は通常、幹軸部、樹冠外縁部の若いシュート層、そしと中間で両者を結んでいる様々なオーダーの枝、という三者の配列、形状あるいは組合せによって左右される。初年度は、特に前二者の解析を計画したが、意図したシュート層の計測が思うに任せず、幹軸部の特徴の解析が中心となった。 まず49種の造園樹木について樹形全体を捉える大観察項目として樹冠形、樹高と枝張りの割合及び樹幹長、中項目として樹形の骨組みとなる枝の伸長方向、小項目として樹木個々を識別する要因となる幹、枝、葉のテクスチャー等に関する20項目の量的計測を進め、類型化3類による分析を行った。各項目の区分は、樹形を定性的に識別する根拠となっている区分を最大公約数的にまとめて行った。 分析の結果、研究対象となった49樹種は次の四つのグループにまとめられた。 (1)樹冠は縦長、端正・緻密、樹幹は伸びて梢端に達する。 (2)樹幹は梢端または樹冠の2/3まで伸び、樹冠はやや不整形。 (3)樹幹は樹冠下端部で終り、樹冠は横広がりで枝先に特徴あり。 (4)明白な樹幹がなく、樹高も低く、樹冠は不整形。 各グループの属性は、X軸の葉の形とその着き方、枝の太さと分枝様式等と、Y軸の樹冠形とその場合、樹幹長等によって類型化された。 次年度以降は、シュートの分枝性の量的把握に努め、それが上述の各樹種の幹軸部形成とどのように結びついているかの解明に進む予定である。
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