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1992 年度 実績報告書

昆虫の酸化ストレス防御機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04660043
研究機関東京大学

研究代表者

石川 幸男  東京大学, 農学部, 助手 (60125987)

キーワード酸化ストレス / 抗酸化酵素 / タマネギバエ / スーパーオキシド ディスムターゼ / モノクローナル抗体
研究概要

1.タマネギバエ幼虫よりスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)を精製するため、SODの各種クロマトグラフィーにおける挙動を調べた。その結果、60〜90%飽和硫安により塩析し、陽イオン交換体(5mM)には吸着されず、陰イオン交換体には2.5mMで吸着し、15mMで溶離した。鋼イオンキレートクロマトグラフ、疎水性クロマトグラフ、ゲルろ過による分離は良好であった。これらのクロマトグラフを組み合わせて、SODを電気泳動的に単一になるまで精製した。タマネギバエのSODは分子量約16,000のサブユニット2個からなる分子量約32,000のホモダイマーであった。等電点(pI)は、5.3,5.5,5.7の3本に分離し、ヒトのSODと同様に、Charge isomersが有ることがわかった。
2.精製したSODに対するモノクローナル抗体を作製し、2系統(aSOD1H11,aSOD2B7)の樹立に成功した。その中の一つ、aSOD1H11はタマネギバエとタネバエのSODとのみ反応したが、aSOD2B7はこの2種の他、ショウジョウバエとも反応した。2クローンとも他の目の昆虫のSODとは交差反応性を示さなかった。
3.タマネギバエの幼虫に18種類のプロオキダントを投与し、SOD活性に対する影響を調べた。供試物質の中では、キサントトキシンと硫酸銅を投与した幼虫が最も高いSOD活性を示した。これは、酸化ストレスの増大に対して、昆虫がSOD活性を増加させることにより、対応していることを示していると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Ishikawa and T.Kubota: "Effect of host plants and dietary quercetin on anti-oxidant enzymes of onion and seedcorn maggots,Delia antiqua and D.platura." Appl.Ent.Zool.26. 245-253 (1992)

  • [文献書誌] Y.Ishikawa: "Purification and properties of superoxide dismutase from the onion maggot,Delia antiqua (Diptera:Anthomyiidae)." Comp.Biochem.Physiol.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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