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1993 年度 実績報告書

イネミトコンドリアATP合成酵素の分子形態と無機栄養素

研究課題

研究課題/領域番号 04660070
研究機関京都大学

研究代表者

關谷 次郎  京都大学, 農学部, 教授 (10035123)

研究分担者 西村 和雄  京都大学, 農学部, 助手 (50135547)
キーワードミンコンドリアF0F1-ATPase / 組織特異性 / テッポウユリ / イネ / インヒビタープロテイン
研究概要

1)ミトコンドリアF_1-ATPaseをイネからも精製した。イネの場合もテッポウユリと同じく5種類(α,β,γ,δ,ε)のサブユニットから構成されていることが判明した。
2)イネ培養細胞を用いて、栄養ストレスが亜ミトコンドリア粒子(SMP)のF_0F_1-ATPaseに与える影響を検討したところ、亜鉛とマンガン欠乏でF_0F_1-ATPase活性は著しく低下した。この原因としては、F_0F_1-ATPaseそのものの酵素活性の低下、あるいはミトコンドリアの膜構造の破壊などが考えられるが、今後解決すべき課題である。
3)F_0F_1-ATPaseの解析中に、用いる植物材料によってSMPのF_0F_1-ATPase活性が異なることを見いだした。テッポウユリで詳細に検討したところ、花紛で活性が高く、球根で低いこと、また葉はその中間の値を示すことを明らかにした。
4)SMPのF_0F_1-ATPase活性の器官特異性は、花紛と球根のF_0部とF_1部をそれぞれ調製し、再構成する方法で検討した。その結果、器官特異的な活性はF_0部に起因することがわかった。また器官特異的活性発現に関連すると思われるF_0F_1-ATPaseインヒビターを単離することができた。このインヒビターは分子サイズが約16kDで活性の低い球根のSMPに多く存在した。
5)テッポウユリ花紛および球根からF_0F_1-ATPaseをほぼ単一に精製することに成功した。
6)以上の結果、F_0F_1-ATPaseの器官特異的活性は膜を含むF_0部に起因することを明らかにし、今回新しく見いだしたインヒビターが活性調節の一翼を担っている可能性を示した。また数種の無機栄養ストレスによってF_0F_1-ATPase活性が著しく影響されることを示し、これら無機栄養元素とF_0F_1-ATPaseの新しい関連を示すことができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Itoh,K.Monobe,M.Tada and J.Sekiya: "Purification and chanracterization of mitochondrial F_1-ATPase from Lilium longiflorum bulbs." Bioscience,Biotechnology and Biochemistry. 57. 152-153 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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