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1992 年度 実績報告書

葉緑体の転写制御因子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 04660084
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 幸子  京都大学, 農学部, 助手 (00026519)

キーワードzfpA / acetyl-CoA carboxylase / 葉緑体ゲノム
研究概要

葉緑体ゲノムにコードされた未同定遺伝子の一つであるzfpAの機能を明かにする目的で本研究に着手した。本遺伝子産物はZinc fingerモチーフをもつので転写制御因子の可能性がある。そこで葉緑体DNAとzfpA遺伝子産物とが特異的に結合するか調べた。すでにzfpAのよく保存された領域を大腸菌で発現し,その抗体を作成したので,この抗体を用いて研究を進めた。
エンドウよりzfpA蛋白質を部分精製し,zfpA画分を得た。次にエンドウよりDNAを抽出し,これを小断片にし,適当なアダプターをつけPCR増幅できるようにした。その後このDNAとzfpA画分を結合させ,抗体沈殿後 沈殿中のDNAを増幅し,数回この操作をくり返した。しかしzfpA蛋白質と特異的に相互作用するDNA断片を検出することが出来なかった。この結果より,zfpA遺伝子産物は転写制御因子でないと推定された。
すでに我々のグループはzfpAはEcoliのdedBと高いホモロジーがあることを報告して来た。最近dedBがacetyl-CoA carboxylaseの一つのサブユニットであることが報告された。そこでzfpAもdedBも同様に上記酵素のサブユニットであるか検討した。エンドウよりacetyl-CoA carboxylase活性画分をとり,そこにzfpA蛋白質が存在することを確認した。また本酵素活性がzfpA抗体で90%阻害されることも確認した。これらの結果はzfpA蛋白質が本酵素の構成成分の一つであることを示すものである。
上述の実験によりzfpAは葉緑体に局在するacetyl-CoA carboxylaseのサブユニットの一つであることが証明された。

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公開日: 1994-03-22   更新日: 2016-04-21  

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