研究課題/領域番号 |
04660111
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
河合 啓一 岐阜大学, 農学部, 教授 (00002064)
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研究分担者 |
鈴木 徹 岐阜大学, 農学部, 助教授 (20235972)
高見澤 一裕 岐阜大学, 農学部, 教授 (00159005)
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キーワード | 有用微量元素 / 貧栄養細菌 / オリゴトローフ / 希土類元素 / イットリウム / Comamonas acidovorans / Variovorax paradoxus / レア・ア-ス |
研究概要 |
昨年度、希土類元素の代表としてイットリウムを用いて、これを集積する能力を有する微生物のスクリーニングを行なったところ、低栄養条件下で増殖することができるオリゴトロフィックな細菌類約500株のなかから7菌株がイットリウムを集積することを発見した。これらの菌株のうち、3菌株が同定され、Comamonas acidovorans及びVariovorax paradoxusに属すること及びこれらの菌株が主に軽希土類を積極的に集積することを明らかにした。そこで本年度は昨年度スクリーニングすることが成功できなかった重希土類元素を集積可能な細菌をスクリーニングすべく、重希土類元素の代表としてイッテルビウムを用いて集積菌のスクリーニングを行なった。スクリーニングの方法は昨年度と同様オリゴトロフィックな細菌に焦点をあわせ、5ppmイッテリビウム含有液体培地を用いて、約500菌株のなかから、イッテルビウムを集積する細菌を5菌株分離した。これらの分離菌株は、電子顕微鏡による形態学的観察から主に放線菌群であることが判明した。現在のところ、これらの菌株については未同定であるが、これらの菌株を用いて、培養中のイッテルビウム濃度の経時変化を追跡したところ、各菌株によりその集積挙動や最終的に集積される濃度等が異なっていた。さらに、その希土類元素集積スペクトルを調べたところ、イッテルビウムに比較的高い特異性を示す株と、重希土類元素のみならずすべての希土類元素を集積する菌株が存在することが明らかにされた。
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