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1993 年度 実績報告書

異種核間相互作用に基づく高感度四級炭素観測法の開発と天然物の構造解析への応用

研究課題

研究課題/領域番号 04660127
研究機関北海道大学

研究代表者

川端 潤  北海道大学, 農学部, 助教授 (60142197)

キーワードNMR / DEPT C-Cリレー法 / コンポジットパルス / スペクトル編集 / 遠隔C-C相関
研究概要

前年度作成し、良好な結果を得ていたDEPT C-C relay法について、さらに改良を加えた。まず、^<13>C観測法では、観測核の帯域が広いため、すべての範囲にわたって均一に励起することが難しく、そのため種々の問題が生じる。特にDEPT C-C relayなどのCC相関法では、パルスの不完全さを^<13>Cシグナルの位相補正で補償することができないので、位相情報を利用する際に大きな問題となる。これはDEPTによるスペクトル編集にあたって致命的である。そこで、^<13>Cパルスをすべて位相交替対称コンポジットパルスに置き換えたDEPT C-C relayを作成した。これにより、200ppm以上の広い帯域において位相のそろった相関シグナルが得られ、より正確なスペクトル編集が可能となった。また、スペクトルの加減処理によって一量子コヒーレンス由来の強い中心ピークの強度が減殺され、これまで非常に困難であった四級以外のプロトン化炭素上でも相関シグナルが明瞭に観測できることが明らかとなった。
さらに、遠隔CCへの適用について検討した。J値の小さい遠隔相関シグナルを観測するには、中心の一量子コヒーレンスシグナルをいかに効果的にサプレスするかが成否の鍵となる。このDEPT部分の遠隔J_<CH>由来の不要シグナルを除くために、BIRDやTANGO/SLのようなフィルターを付加したパルス列を作成し、良好な結果をえた。
最後に、関連して有効な^<13>C観測法の観点から、新しい選択励起法によるH核の^<13>Cサテライトの個別励起法を考案し、遠隔J_<CH>値の精密測定法を完成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Jun Kawabata: "Application of DEPT C-C Relay in Spectrum Editing by Multiplicties of Neighboring Protonated Carbons and Accurate Determination of ^<13>C-^<13>C Coupling Constants" Journal of Magnetic Resonance,Series A. 107(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Eri Fukushi: "Heteronuclear Long-Range Couplings from Displacement of Signals in Two ID Supspectra" Journal of Magnetic Resonance,Series A. 108(印刷中). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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