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1992 年度 実績報告書

セルロースの高度配向化と絶対構造の決定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04660179
研究機関東京大学

研究代表者

岡野 健  東京大学, 農学部, 教授 (30011927)

研究分担者 杉山 淳司  東京大学, 農学部, 助手 (40183842)
キーワードセルロース結晶 / 木材セルロース / X線回折 / 結晶構造 / あて材 / チキン / アルカリセルロース / 高度配向
研究概要

1.木材セルロースとバクテリヤならびに藻類セルロースとの違いを明らかにするために、針葉樹材8種、広葉樹材15種を選んで、その粉末試料を脱リグニン・脱ヘミセルロース処理して精製し、X線回折法によって結晶格子面間隔を測定した。その結果、結晶格子面間隔は精製前の板状試料で得た値とは異なった。その変化を詳細に検討すると、精製前のセルロースがコットン・ラミー型が支配的で、一部アルガル・バクテリアヤ型を示していたのに、精製後は全てコットン・ラミー型である。
精製前の試料は判別分析によって針葉樹と広葉樹のグループに分けられた。精製後の試料も2つのグループに分けられるようである。したがって、セルロース結晶はリグニンやヘミセルロース、あるいは非結晶セルロースによってその結晶格子定数が何らかの影響をうける。針葉樹材セルロースと広葉樹材セルロースとは何らかの違いがある。
2.典型的な木材セルロースとして、リグニンを含まないG層を持つドロノキあて材の格子定数を測定した。その結果、高結晶化度として知られているバロニアを高温水蒸気処理して得られるセルロースIβやホヤセルロースと同じ値であることがわかった。
3.高結晶化度のセルロースを高度に配向させる試みは、専ら延伸法で試行錯誤を繰り返している。
4.セルロースと同じ骨格を持ち、1本鎖のP1から2本鎖のP2_12_12_1に変態するキチンについて検討した。まず、購入した円筒カメラで精密な回折写真が撮影することが出来るか否かを調べた。結果は満足のいくものであった。
5.アルカリセルロースのなかで高度に配向し3回らせんのコンホメーションをとるセルロースIIBを調製した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Wada M.,Sugiyama J.and Okano T.: "Native celluloses on the basis of two crystalline phase (I_α/I_β)system" J.Appl.polym.Sci.43. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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