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1993 年度 実績報告書

高度不飽和脂肪酸含有リン脂質の酵素的合成とその生理作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04660218
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 是太郎  北海道大学, 水産学部, 助教授 (90125328)

研究分担者 細川 雅史  北海道大学, 水産学部, 助手 (10241374)
羽田野 六男  北海道大学, 水産学部, 教授 (80001600)
キーワード高度不飽和脂肪酸 / EPA / DHA / リン脂質 / レシチン / リパーゼ / ホスホリパーゼ / 固定化酵素
研究概要

sn-1位に高度不飽和脂肪酸を結合するリン脂質の合成を試み,次の知見を得た.
1.中間水分活性域以上の反応系中の水分はリン脂質への高度不飽和脂肪酸導入の初速度を速めるが,加水分解を同時に促進し,収率の低下をまねくこと.
2.低水分活性域ではリン脂質への高度不飽和脂肪酸導入速度は非常に遅いが,比較的高収率が得られること.
3.反応系中の水分の高精度制御とポリアルコールの併用によって,理論上の上限までリン脂質のsn-1位に高度不飽和脂肪酸を導入でき,且つ最大80%の回収率を得られること.
ついでsn-1位に高度不飽和脂肪酸を結合するリン脂質の生理活性について検討し,血清存在下においてsn-1位にEPAを結合するPCはその濃度が10μg/ml培地のとき,レチノイン酸単独の場合のヒト前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)分化誘導作用に比べ,レチノイン酸量約10倍に相当する細胞分化誘導効果を有することが認められた.これはsn-2位に高度不飽和脂肪酸を結合するリン脂質のヒト前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)分化誘導促進作用とほぼ同一レベルであった.
今後は個々の脂質クラス,分子種について高度不飽和脂肪酸を組かえて生理活性の評価を行う予定である.分子種と生理作用との間の構造機能相関を見いだすことを最終目標に考えている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 細川雅史: "ホスホリパーゼA_2による高度不飽和脂肪酸含有ホスファチジルコリンの合成と細胞分化誘導作用に及ぼす影響" 日本水産学会誌. 59. 309-314 (1993)

  • [文献書誌] 藤本健四郎編著: "水産脂質-その特性と生理活性" 恒星社厚生閣, 141 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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