研究課題/領域番号 |
04660241
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
堀田 忠夫 大阪府立大学, 農学部, 教授 (40036439)
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研究分担者 |
浦出 俊和 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80244664)
桂 明宏 大阪府立大学, 農学部, 助手 (90233767)
宇佐美 好文 大阪府立大学, 農学部, 講師 (40081559)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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キーワード | 都市 / 環境 / 農業 / 都市農業 / 都市計画 / 生産緑地 / インド / イギリス |
研究概要 |
1.堀田は、緑地地代の概念を利用し、それを一層精緻化することによって、都市環境の側面を重視した都市農業存続の理論的根拠を明らかにした。その際、都市農地がどのような農業的利用形態にあるかが、市民からのアクセスを条件づけ、緑地地代をも左右する点を明らかにし、公共政策的な観点からも農地利用のあり方に関する一定の方向付けが必要であることを論じた。また、イギリスの農業政策と環境政策において、農地がどのような位置づけをされているのかを検討し、日本との比較を通じて環境や景観に配慮した都市農業のあり方を論じた。 2.宇佐美は、昨年度に引き続き消費者アンケート調査の分析を進め、市民のアメニティ欲求と農地存続への意向の関連を明確化する作業をおこなった。また、インド・デリー都市圏を事例として、発展途上国における都市化過程の特質を文献等で明らかにし、日本の都市化過程との比較を行った。 3.桂は、大阪府岸和田市と東京都国分寺市において、都市農家の営農実態ならびに都市計画と農業振興の関連を調査し、比較分析を行った。その中で、両市とも、「宅地化農地」のかなりの部分が農地として残る一方、世帯主の死亡等によって生産緑地の買い取り請求・転用も始まっており、両市とも良好な宅地形成と農業存続の双方に多くの問題点があることが分かった。 4.浦出は、主にセンサステ-タを用いた主成分分析から、農業度および都市化度の指標によって大阪府下の市町村の地帯区分とその変遷を明らかにした。また、大阪市中央卸売市場東部市場において、近郷野菜の流通実態に関する調査を行った。東部市場における近郷野菜の70%は大阪府内産が占めており、その供給力および品質についても評価されていることが明らかになった。
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