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1993 年度 実績報告書

土壌境界面に発生する電気化学現象の解明とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04660255
研究機関岡山大学

研究代表者

三野 徹  岡山大学, 農学部, 教授 (10026453)

研究分担者 赤江 剛夫  岡山大学, 農学部, 助教授 (10123423)
足立 忠司  岡山大学, 農学部, 教授 (20012007)
キーワード土層境界 / 界面電気現象 / 誘電率 / 高周波誘電率 / 水分子 / 土壌物理性
研究概要

本年度の主要な研究成果は、本研究を進める上で最も重要な手段である土壌の高周波(100MHz〜2GHz)誘電率測定法を確立できたことである。具体的な測定システムを組立て、室内実験レベルではあるがその方法の有効性を確認することができた。このシステムは、発信期で発生させた高周波の電気信号を50Ωの同軸ケーブルで被測定体中に設けられた金属棒(アンテナ)に導き、そのアンテナ中を伝播する信号の速度を測定することによって比誘電率を測定する方法である。信号の伝播速度の測定は、アンテナ入力端と先端で生じた反射波の干渉によって生じる定在波をスペクトルアナライザーで測定し、そのピークあるいはトラフの周波数間隔から、アンテナを伝わる間に生じた遅れ時間を計測によって行う方法である。
本年度はこの方法を具体的に土壌に適用して誘電率の測定が十分な精度で行えることを確認した。適用範囲における水分子の比誘電率はほぼ80程度の一定値を取る。そのために見かけの土壌誘電率は含水率と一対一対応の関係を持つので、この方法は土壌水分測定法として利用できることがわかる。また、土壌中に存在する吸着水は誘電率が自由水のそれに比較してきわめて小さいことが明らかにされているが、この方法を適用すれば、吸着水を分離して測定が可能であるとともに、吸着水の状態を把握することが可能となり、吸着水の研究にきわめて有効となることがわかった。
なお、ここで新しく確立した土壌の高周波誘電率測定法は、アンテナ一本のみ土壌中に挿入すれば測定可能であるために、現地土壌の測定にきわめて有用であることが考えられ、次年度以降においては現地測定も行う予定である。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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