本年度は、土の動的応答に関する基礎実験を行うとともに、個別要素法を土の挙動解析に適用できるかどうかの試みを行った。植物の根と土との相互作用は土を粒子の集合体とみなして個々の粒子の運動をとらえる個別要素法が計算力学的解析手法として適していると思われる。最初の試みとして、土の粒子を円板でモデル化し、二次元状態で圧縮時の応力変化をとらえてみた。実験結果と定性的には一致したが、数値的には多くの解決しなければならない問題があることを示した。本年度は最終年度にあたるので、これまでの研究成果をまとめて報告書を英文にて作成した。その内容は以下の通りである。 第1章 緒言、第2章 土の力学的特性、第3章 土のレオロジー挙動の解析、第4章 有限要素法による土の応力緩和現象の表現、第5章 有限要素法による車輪の時間依存沈下現象の表現、第6章 有限要素法によるラグ車輪のラグと土との相互作用の解明、第7章 土の締固めへの変形速度の影響(走行タイヤと土との相互作用)、第8章 土のせん断強さへの振動の影響(振動しているタイヤと土との相互作用)、第9章 植物の根と土との相互作用解明のための基礎的研究(個別要素法の適用)、第10章 結論、参考文献。 報告書のタイトルは"Study on Dynamic Interaction between Machine/Plant and Soil"とした。
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