1.人工種子播種のロボット化 人工種子の播種ロボット化に関する基礎実験を行った。供試したロボットは直交軸型マイクロロボット88-4L(中日本電子(株)製)で、その先端にエアコンプレッサーで吸引圧を発生させ、種子をピックアップする吸引ノズルを装着した。疑似人工種子(代用品)としてイクラ、球形寒天、ゼリーボール(直径約10mm)を供試した。ロボットを作動させるためにBASICによるプログラムを開発した。 ピックアップ性能を検討するために、ノズル形状、移動速度、ホッパー形状等の種々の方法、条件について実験した結果、ピックアップ成功率が目標の95%を越える成績をあげることができたのは、ゴム製のノズルにスライド式ピンセット支持台、振動を与えた円錐型ホッパーに、疑似人工種子にゼリーボールを供試した時であった。今後は高速化を図り、落下ミスをなくすことである。 2.落花生用マルチシーダ用2chコンピュータの開発 落花生用マルチシーダ用に新しく開発した2chコンピュータについて検討した。供試播種機に対する開発コンピュータの最適播種タイミングの補正値はDROP TIMEが85msecの時であった。本設定値では孔中心からの誤差は0.13mmで、種子はフィルム孔中心位置に落下した。このように、コンピュータは正確に計測を行い、演算をすることを確認した。
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