研究課題/領域番号 |
04660316
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
松坂 尚典 岩手大学, 農学部, 教授 (70003754)
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研究分担者 |
佐藤 至 岩手大学, 農学部, 助手 (60225919)
西村 義一 放射線医学総合研究所, 環境衛生研究部, 主任研究官 (20164600)
志賀 瓏郎 岩手大学, 農学部, 助教授 (20003783)
小林 晴男 岩手大学, 農学部, 教授 (60003779)
品川 邦汎 岩手大学, 農学部, 助教授 (60133906)
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キーワード | マウス / 放射性亜鉛 / 放射性マンガン / 胎盤移送 / Zn-65 / Mn-54 |
研究概要 |
妊娠後期のマウスに放射性亜鉛(Zn-65)及び放射性マンガン(Mn-54)を投与して、胎子、胎盤、胎膜における両核種の取り込みを追跡し、以下のた成績を得た。 1.妊娠17日のマウスにZn-65及びMn-54を1回静脈内投与したのち、24時間目における胎子の取り込み量を調べたところ、それぞれ1腹あたりで36%及び9%となった。すなわち、マウス胎子におけるZn-65の取り込みは、Mn-54のそれよりよりも約4倍ほど多くなることが観察された。 2.妊娠0日、7日、14日のマウスに両核種を1回皮下に同時投与して、分娩直後の新生子における取り込みを調べた。分娩直後の新生子におけるZn-65の取り込み量は、妊娠0日、7日、14日群で、それぞれ1腹あたりの値が11%、12%及び28%となり、妊娠初期に投与された場合よりも妊娠後半に投与された場合の方が、胎盤を経て在胎中に取り込まれた量が多くなった。Mn-54でもほぼ同様の傾向が認められた。すなわち、分娩直後の新生子におけるMn-54の取り込み量は、妊娠0日、7日、14日群で、それぞれ1腹あたりの値が2.5%、3.0%及び8.3%となり、それらの値は、Zn-65に比べて1/3から1/4となった。 3.これらの結果から、Zn-65及びMn-54は胎盤を経て胎子へ移送されるが、胎子にはMn-54よりもZn-65の方が多く取り込まれることが明らかになった。
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