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1993 年度 実績報告書

E群連鎖球菌表層抗原と遺伝子型に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04660324
研究機関徳島大学

研究代表者

大和 正幸  徳島大学, 医学部, 助手 (90210492)

研究分担者 竹岡 あや  徳島大学, 医学部, 教務員 (00116831)
弘田 克彦  徳島大学, 歯学部, 助手 (60199130)
小野 恒子  徳島大学, 歯学部, 講師 (40035514)
福井 公明  徳島大学, 歯学部, 教授 (40035407)
太田 房雄  徳島大学, 医学部, 教授 (90035478)
キーワード単クロン抗体 / E群連鎖球菌 / St.porcinus / 表層抗原 / 遺伝子型 / GC含量 / 相同性
研究概要

本年度は当該研究の最終年度に当たるので設備品としては購入予定がない。本年は新たに、単クロン抗体IV21およびV16を単離することができた。前者は一部のE群連鎖球菌としか反応しないが、後者は全てのE群連鎖球菌と反応するので、本菌の同定試薬として有望である。V16により認識される抗原はハプテン阻害実験よりグルコースアミン類似構造を有することが判明し、過去に単離した単クロン抗体S-39と同じである可能性が高い。これらの抗体の認識する抗原を精製するため、血清型IV菌体より得たオートクレーブ処理抽出物を陰イオン交換、及びゲル濾過クロマトグラフィーを行った。V16の精製抗原は、最終的に糖濃度418μg/ml、蛋白質濃度34.3μg/mlの濃縮標品として得られた。しかし、IV21の抗原については現在精製中である。更に本菌群の血清型と遺伝子型の関係を調べるため、標準株6株(6血清型)と臨床分離株3株よりDNAを抽出、精製し、GC含量を測定すると共に相同性試験(DNA-DNAハイブリダイゼーション)を行った。GC含量は、用いた全ての菌株について36-38%の値であり、異なる血清型間では差が見られなかった。また血清型II型菌より得たDNAをプローブとしてハイブリダイゼーションを行ったところ、血清型V菌より得たDNAのみが100%の相同性を示したのに対し、他の菌のそれは56-76%であった。この結果は、単クロン抗体によって認識される血清型と遺伝子型との間に強い相関関係のあることを示唆しており、非常に興味深い。全体的に当初の研究目的を概ね達成したとは言え、本実験のみでは必ずしも十分とは言い難い。今後は、更に精密なDNA分析法であるRibo-typing法を駆使して、遺伝子型と血清型との相関関係を解明すると共に菌株間の詳細な比較を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tomotake,H.,Minato,Y.,他: "Characterization of polysaccharide antigen of Streptococcus porcinus type II by monoclonal antibody." Zbl.Bakt.Suppl.(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] Hirota,K.,他: "Streptococcus mutans has a polysaccharide antigenic determinant in common with Streptococcus porcinus." Zbl.Bakt.Suppl.(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] 友竹 浩之,大和 正幸、他: "単クロン抗体を用いるE群連鎖球菌の型および群抗原の解析" 日本細菌学雑誌. 49. 60 (1994)

  • [文献書誌] 友竹 浩之,大和 正幸、他: "単クロン抗体を用いるStreptococcus porcinusの表層抗原解析" 四国医学雑誌. 49. 144 (1993)

  • [文献書誌] 友竹 浩之,大和 正幸、他: "単クロン抗体を用いるStreptococcus porcinusの表層抗原解析" 日本細菌学雑誌. 48. 205 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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